2013 Fiscal Year Annual Research Report
自然及び人工光合成中心における電荷及びエネルギー輸送のモデル化
Project/Area Number |
11F01502
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
NORI FRANCO 独立行政法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, グループディレクター
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GHOSH Pulak Kumar 独立行政法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 光合成 / FMO (Fenna-Matthews-Olson) / 複合体 / 励起子伝達ダイナミクス / 励起子融合 / レッドフィールド方程式 / フェルスター理論 / 非マルコフ過程ダイナミクス |
Research Abstract |
自然構造体における電子励起エネルギー伝達ダイナミクスの従来の理論的なモデル化のほとんど全ては分子集合体(またはアンテナタンパク質)における励起子は一つという仮定に基づいている。 太陽光の強度においては複数の励起子過程は稀であると考えられてきた。しかし二次元(2D)の電子分光実験において、励起状態にある発色団が一つしか存在しなくなるほど光の強度は十分に弱くない。エネルギー変換において複数の励起子とEEA機構の効果を探求するために、我々はそれぞれ7個と9個の発色団からなるFMO (Fenna-Matthews-Olson)複合体とLH2(集光性複合体2)のB800リングにおける励起子伝達ダイナミクスを研究する。以前の研究で開発した方法に基づき、我々はエネルギー変換効率と空間分布の経時変化を計算する。我々の計算では短時間の範囲では、単一励起子の状態と二つの励起子の状態の両方において、励起子は量子ビートを起こしながら移動することが示される。我々は単一励起子の状態において初期に励起されたアンテナ発光団のエネルギーが2~3ピコ秒のうちに量子効率~96%で反応中心に効率よく集められること(トラップ)を明らかにする。上記の結果以外にも能動的ブラウン運動の研究に私が携わってきたことに注目されたい。我々は異なる仕切りの形状、境界での衝突ダイナミクス、粒子の回転拡散について2次元の周期的に仕切られたチャンネルにおいて自走で過減衰の微小浮遊子のブラウン輸送を数値解析により研究した。空間的非対称性が存在するとき、時間に相関する能動的ブラウン運動の計算結果は修正の対象となる。 我々はヤヌス粒子のラチェット動作が通常の熱ポテンシャルのもとでのラチェット動作より桁違いに強いことがあり従って実験が可能であることを実証する。さらに小部分のヤヌス粒子が大きな混合部分の受動粒子の自発ポンピングを誘発することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(2 results)