2012 Fiscal Year Annual Research Report
コンピューターネットワークにおける通信パターンの解析による異常検出技術の確立
Project/Area Number |
11F01811
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
江崎 浩 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FONTUGNE Romain 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | Statistical analysis / Anomaly detection / Energy consumption |
Research Abstract |
本研究では、インターネットトラフィックやセンサーネットワークから得られる大規模なデータ集合から関連性のあるイベントを抽出するために、統計的手法とパターン認識技術の適用可能性を分析する。 インターネットトラフィック: 異常なネットワークトラフィックは、.インターネットトラフィックの大部分を占め」ネットワークリソースの性能に影響を及ぼす。そのため、これらの脅威の検出および原因の究明は極めて重要である。我々は、先行研究を補足し拡張するためにADMIREと呼ばれる異常検出アルゴリズムを提案した。ADMIREの主な貢献は、検出性能を改善し、かつ実用化を容易に行える適応型パラメータ設定手法を提案したことである。我々は、日米間で計測した実際のインターネットトラフィックを用い、ADMIREの有効性を評価した。 ビルの消費電力: ビルの消費電力をよりよく理解するために、我々は大型のビルにおいて同時に利用されている機器を自動的に発見.する手法を設計した。我々は、このアプローチが、機器の誤動作または非効率的な使用パターンの理解し、またこれらを特定するのに有用な機器間の相関モデルの構築に応用できると考えている。我々は、東京大学にある12階建ての建物の約700個のセンサーから集められたデータを用いて、本手法の有効性を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ビルの消費電力:我々は、ビル内の機器間の相関モデルを明らかにする教師なしの手法を提案した。本手法はビル内で用いる様々なアプリケーションにとって、予想以上に有用な基盤となることが明らかになった。 インターネットトラフィック:我々は本年度の研究計画に従って研究を遂行した。本研究の独自性、重要性、正当性は2件の査読付き学術雑誌および学会発表の論文により立証されている。
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Strategy for Future Research Activity |
我々の次年度の目標は、第一にデバイス間の相関を特定する提案手法を用いて、ビルにおける電力の無駄使いを特定するツールを設計することである。第二にインターネットトラフィックの異常検知に関する研究を継続し、異なる異常検知手法との差を調査することである。
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