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2011 Fiscal Year Annual Research Report

オイルボディが担う菌感染防御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 11J00079
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

島田 貴士  京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)

Keywordsオイルボディ / カレオシン / シロイヌナズナ / GFP / 炭疽病菌 / ストレス応答 / 変異体スクリーニング / オキシリピン
Research Abstract

オイルボディは多くの植物に存在し,脂質を蓄積するための重要なオルガネラである.オイルボディは種子や葉など様々な器官に存在している.しかし葉のオイルボディに関する知見は少ない.私は葉のオイルボディと病原糸状菌応答に注目した研究を行っている.
カレオシンはオイルボディ膜タンパク質ファミリーのひとつである.私はカレオシン3(CLO3)とGFPの融合タンパク質を用い,葉のオイルボディのプロテオミクス解析を行い,新規オイルボディタンパク質を同定した.このタンパク質とカレオシンのリコンビナントタンパク質による酵素反応により,α-リノレン酸から酸化脂肪酸(オキシリピン)が合成されることを見出した。このオキシリピンは炭疽病菌に対する抗菌活性を持つことを見出した.このことから,オイルボディは基質(脂肪酸)と酵素を集積し,効率よく抗菌物質を産生すると考えている.
CLO3mRNA配列には5'非翻訳領域に小さなORF(uORF)が存在する.真核生物では,uORFにコードされるペプチドが自身を翻訳したリボソームに作用し,下流のORFの翻訳を妨げる機構がある(Hanfrey, et. al., 2005).CLO3mRNAのuORFの役割を調べるため,uORF領域を含むCLO3mRNAとGFPの融合遺伝子をCaMV35Sプロモーター下で制御する形質転換シロイヌナズナを作出した.
CLO3とオイルボディは様々なストレスで誘導されてくることが知られている.しかしその誘導機構はほとんど明らかでない.私はCLO3とGFPの融合遺伝子をCLO3プロモーター下で制御する形質転換シロイヌナズナをマーカーラインとし,葉型オイルボディ形成に異常を示す変異体をスクリーニングした.この変異体をLeaf oil-body-protein accumulating(loa)変異体とし,現在までに5ラインを単離した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は所属が変更したことから,新しい研究室への慣れが必要であったため,前半はやや研究計画に遅れが生じる部分があった.研究室生活に慣れてからは,実験計画が順調に進み始め,最終的には当初の予定通りの進展状況まで追いつくことができた.このペースを維持することが出来れば,来年度以降は,より研究計画が進展すると考えている.

Strategy for Future Research Activity

カレオシンと新規オイルボディタンパク質が関わる抗菌物質産生機構については,来年度中を目標に,研究成果を論文としてまとめる予定である.
CLO3mRNAのuORFの役割については,今後観察を進めていきたい.
来年度からは,loa変異体の解析に重点を置いて,研究を進めていきたいと考えている.さらなる変異体の単離を目指すとともに,得られた変異体のマッピングによる原因遺伝子の特定を進めていく予定である.原因遺伝子の特定から,その遺伝子の機能解析へと研究を発展させていく.

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] A non-destructive screenable marker, OsFAST, for identifying transgenic rice seeds2011

    • Author(s)
      Takashi L.Shimada, Yoichi Ogawa, Tomoo Shimada, Ikuko Hara-Nishimura
    • Journal Title

      Plant Signaling & Behavior

      Volume: vol 6 Pages: 1454-1456

    • DOI

      DOI:10.4161/psb.6.10.17344

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 葉のオイルボディに関わる変異体の解析2012

    • Author(s)
      島田貴土, 高野義孝, 嶋田知生, 西村いくこ
    • Organizer
      第53回日本植物生理学会年会
    • Place of Presentation
      京都(京都産業大学)(口頭)
    • Year and Date
      2012-03-16
  • [Presentation] オイルボディ膜タンパク質・オレオシンがみせる種子発芽能力の維持機構2011

    • Author(s)
      島田貴士, 嶋田知生, 高橋英之, 深尾陽一朗, 西村いくこ
    • Organizer
      第84回日本生化学会大会
    • Place of Presentation
      京都(国立京都国際会館)(口頭・ポスター)
    • Year and Date
      2011-09-24

URL: 

Published: 2013-06-26  

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