2011 Fiscal Year Annual Research Report
酵母人工染色体導入マウスを用いたアリル特異的エピジェネティック・マークの探索
Project/Area Number |
11J00587
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡村 永一 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ゲノム刷り込み / Igf2-H19 / YAC(酵母人工染色体) / エピジェネティクス / DNAメチル化 |
Research Abstract |
マウスIgf2/H19遺伝子座は代表的なゲノム刷り込み遺伝子座である。同遺伝子座内のHl9-ICR (Imprintitng Control Region)領域は、父親由来アリル特異的なDNAメチル化修飾(刷り込みメチル化)を受ける。一般に、刷り込みメチル化は、生殖細胞の形成過程で確立すると考えられている。ところが、当研究室の先行研究において、刷り込みメチル化は受精後にも確立し得ることが明らかになった。本研究では、この受精後刷り込みメチル化確立機構の解明を目指し、各対立遺伝子が由来する親の性別を区別するための「印」や、ICRメチル化状態への変換に関わるDNA配列情報を探索することを目的としている。 本年度は、年次計画に沿い、酵母人工染色体(YAC)DNAの構築、YAC-トランスジェニックマウス(TgM)の作製、生体内Cre-loxP反応を用いた導入遺伝子座の組換えを行なった。すなわち、解析対象となるYAC-TgM系統を全て樹立出来た。また、次年度の研究計画であった、各TgM系統における体細胞DNAメチル化解析にも一部着手することが出来た。 次年度は、各YAC-TgM系統のDNAメチル化解析をさらに進める予定である。それにより、各対立遺伝子が由来する親の性別を区別するための「印」や、ICRメチル化状態への変換に関わるDNA配列情報を同定するための手がかりを得られることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は主に、年次計画通り、酵母人工染色体(YAC)DNAの構築、YAC-トランスジェニックマウス(TgM)の作製、生体内Cre-loxP反応を用いた導入遺伝子座の組換えを行なった。よって、次年度においても年次計画通り、樹立した各YAC-TgM系統のDNAメチル化解析を進めることが出来、研究目的を達成することが可能と見込まれるため。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点で研究の推進に関する問題は特に生じていない。そのため、当初の計画通りに研究を行う予定である。また、研究成果を学会、論文にて発表予定である。
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Research Products
(2 results)