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2012 Fiscal Year Annual Research Report

超広視野観測による宇宙構造形成モデルの検証

Research Project

Project/Area Number 11J00960
Research InstitutionNational Astronomical Observatory of Japan

Principal Investigator

内海 洋輔  国立天文台, ハワイ観測所, 特別研究員PD

Keywords宇宙論 / 弱重力レンズ / 系統誤差
Research Abstract

標準的として受け入れられている宇宙論モデルでは,5%が銀河で残りは電磁波を放射しないダークマターが23%とダークエネルギーが72%で構成されていると考えられている.ダークエネルギーに至っては重力との相互作用もないとされており,電磁波をたよりに天文学的な手法で観測するのは困難である.これを解決するために物質の存在により光の道筋がゆがむ重力レンズ現象を使ってダークマターを通してダークエネルギーを探る「弱重力レンズ解析」と呼ばれる手法が提案されている.
この手法によれば天球面に投影した質量面密度を得ることができるが,理想的にはこの密度分布中に見出だせるピークは銀河団や視線方向に連なった大規模構造に起因するはずである.質量面密度中に見出すピークの個数は構造形成史を通して宇宙論パラメータに敏感であり,個数を数える統計量のことを「ピーク統計」と呼んでいる.検出されたピークは主に銀河団に起因する場合が多いので,これを独立した観測(X線やメンバー銀河の速度分散)で検証した先行研究がある.結果は,多くの(20-50%)ピークに対応天体が付随しないことが知られており,これらの起源は謎であり,ピーク統計を使った宇宙論パラメータへの高精度の制限を与えることは困難である.これをふまえ,研究代表者はまず系統誤差の解析を行い,その存在を明らかにする手法を開発し,さらに最小化する手法の開発に取り組んだ.その結果,銀河団を検出するようなスケールにおける系統誤差をほとんど取り去ることに成功した.さらに恣意的ではない,理論的裏付けに基づいたしきい値を設定してピーク検出をしたところ,すべての検出に重力レンズを引き起こす対応天体が存在することが明らかになり,初めて弱重力レンズ解析だけで信頼できる質量面密度のピークカタログを作る手法を確立した.さらに,分光による追跡でピークの信頼度を確認し論文誌にこの内容を投稿した.

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Testing Weak-lensing Maps with Redshift Surveys : A Subaru Field2012

    • Author(s)
      Kurtz, Michael J.
    • Journal Title

      Astrophysical Journal

      Volume: 750 Pages: 168-188

    • DOI

      10.1088/0004-637X/750/2/168

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Hyper Suprime-Cam : the control system2012

    • Author(s)
      Utsumi Yousuke
    • Organizer
      Ground-based and Airborne Instrumentation for Astronomy IV, SPIE
    • Place of Presentation
      オランダ・アムステルダム
    • Year and Date
      2012-07-01

URL: 

Published: 2014-07-16  

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