2013 Fiscal Year Annual Research Report
連鎖解析による食事性高コレステロール血症の性差原因遺伝子の同定
Project/Area Number |
11J01071
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 愛健 九州大学, 農学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 連鎖解析 / 高コレステロール血症 / ExHC |
Research Abstract |
本研究の目的は食事性高コレステロール血症モデルラットであるExHCラットを用いて、食事コレステロールに応答し、血清コレステロール濃度を制御している雌特異的な遺伝子を同定することにある。昨年度に引き続き、雌ラットのみを用いたポジショナルクローニング法によってQTL領域を限局化し、原因遺伝子の探索を行った。 本年度は遺伝子型の確認を行うマーカーを増やして解析を行った結果、6週齢における血清コレステロール濃度規定遺伝子座であるDihc1領域を約9Mbpから約6.2Mbpに限局した。この6.2Mbpの領域中には機能未知の遺伝子も含めて72の遺伝子が存在している。まず、マイクロアレイおよびreal-time PCRを用いて各遺伝子の肝臓におけるmRNA発現量を測定した。これによって、11遺伝子のmRNA発現量が対照系統であるBNラットと比較して有意に増減していること、なかでもGeneA mRNA発現量の変動が大きく、BNラットと比較しておよそ10倍の発現量を示すことを示した。また、平成23年度に作製したExHC/BNゲノムデータベース(BNラットのゲノムと比較した時の変異をリスト化したもの)を用いて候補遺伝子の構成配列中の変異情報を探索した。その結果、候補遺伝子中にはExHCラット特異的な挿入および欠失変異は存在しないことを明らかとした。また、アミノ酸の変異を伴う一塩基多型が存在する遺伝子のうち、脂質代謝に関与するものとしてGeneBが存在することを示した。以上より、Dihc1領域に存在する候補遺伝子から、発現量及び変異情報に基づき、2遺伝子を有力な候補として選抜した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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