2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規MAPs複合体とアクチン繊維―小胞体ネットワークによる微小管構築機構の解析
Project/Area Number |
11J01084
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱田 隆宏 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員PD
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Keywords | 微小管 / 微小管付随タンパク質 / 小胞体 / アクチン繊維 |
Research Abstract |
新規MAPs複合体に含まれる新規微小管付随タンパク質CCMAファミリーの機能解析に関してはCCMAファミリーのT-DNA挿入変異体の中でCCMA3とCCMA4の変異体が微小管変異体に特徴的な表現型である「ねじれ」を起こしていることが明らかとなった。これらの変異体に関して微小管をGFPにより可視化し、微小管の動態にどのような影響を与えるか調べている。また微小管とアクチン繊維-小胞体ネットワークの解析に関しては、チューブ状小胞体の分岐点が微小管と高頻度で共局在することを明らかにした。さらにこのチューブ状小胞体の分岐点に注目し1時間の長時間観察を行ったところ、分岐点(3方向にチューブが伸びる)は時折変化し2方向や1方向にのみ伸びる場合があった。このことより微小管と小胞体の相互作用は分岐点特異的では無いことが分かった。2方向や1方向に小胞体が伸びる場合、微小管との交点は小胞体チューブよりも少し太く、何らかの相互作用があることが強く示唆された。また5分間の観察では全く動かないチューブ状小胞体の分岐点が見られたが、1時間の観察では全ての分岐点が動くことが確認された。今年度の実験により、微小管と小胞体を繋ぐ何らかの因子が存在している可能性が非常に高いと思われる。この小胞体と微小管を繋ぐ因子は現在までに知られている何れかの微小管付随タンパク質である可能性が高いので、現在作製している種々の微小管付随タンパク質マーカーを用いて因子の同定を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、新規MAPs複合体に含まれる新規微小管付随タンパク質であるCCMAファミリーの変異体が得られており、またアクチン繊維-小胞体ネットワークの解析に関しても微小管との相互作用が確実にあると思われる。これらの結果は本研究の基盤となる結果であり、おおむね順調に進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題について変異体を用いた解析、蛍光タンパク質を用いた局在解析、生化学的な解析などを予定している。また現在までに得られている成果を更に詳細に解析するための準備も進んでおり、特に大きな問題点はない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] RNA Processing Bodies, Peroxisomes, Golgi Bodies, Mitochondria, and ER Tubule Junctions Frequently Pause at Cortical Microtubules2012
Author(s)
Takahiro Hamada, Motoki Tominaga, Takeshi Fukaya, Masayoshi Nakamura, Akihiko Nakano, Yuichiro Watanabe, Takashi Hashimoto, Tobias I.Baskin
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Journal Title
Plant and Cell Physiology
Volume: 53
Pages: 699-708
DOI
Peer Reviewed
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