2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規MAPs複合体とアクチン繊維ー小胞体ネットワークによる微小管構築機構の解析
Project/Area Number |
11J01084
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱田 隆宏 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 微小管 / 微小管付随タンパク質 / 小胞体 / アクチン繊維 |
Research Abstract |
昨年度に明らかにした「シロイヌナズナにおける微小管と小胞体の相互作用」に関する研究成果は、論文投稿準備中である。今年度は微小管付随タンパク質群(MAPs)画分において同定されたtudorドメインタンパク質に関する解析を進めた。tudorタンパク質は動物や菌類においてARGONAUTE/PIWIやヒストンを介した胚発生や環境応答に重要であることが知られている。シロイヌナズナには61種類のtudorドメインタンパク質が存在する。その中でも2種のtudorタンパク質(TD1, TD2)がMAPs画分に多く含まれていた。TD1、TD2遺伝子領域にT-DNAが挿入され、TD1, TD2遺伝子の各々が欠失した変異体を得た(td1-1, td1-2, td1-3, td2-1, td2-2)。TD1遺伝子を欠失したtd1-1, td1・2, td1-3変異体は見かけ上、野生型(Col・0)と違いはなかった。一方、TD2遺伝子を欠失したtd2-1, td2-2変異体は植物体が少し小さく、かつ花成時期が早まっていた。TD1とTD2の両方の遺伝子を欠失した二重変異体を作製すると、植物体の大きさはTD2単独欠失変異体よりも更に小さくなり(野生型の約50%)、かつ花成時期も早くなった。更にTD1-TD2二重変異体では発芽した幼植物体のうち、子葉が融合して1枚になる表現型が10%程度の確率で見られた。これらのことはTD1, TD2が植物の胚化生や成長、花成時期の調節において重要であることを示唆している。更にTD2-GFPを恒常的に化現させたシロイヌナズナを用いて、免疫沈降実験を行った。TD2画分にはTD1、AGO1、ヒストンH2が含まれており、TD1とTD2は複合体を形成していること、TD1とTD2がAGOやヒストンと相互作用することが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] An atypical tubulin kinase mediates stress-induced microtubule depolymer ization in Arabidopsis2013
Author(s)
Satoshi Fujita, Jaromir Pytela, Takashi Hotta, Takehide Kato, Takahiro Hamada, Rie Akamatsu, Yasumasa Ishida, Natsumaro Kutsuna, Seiichiro Hasezawa, Yuko Nomura, Hirofumi Nakagami, Takashi Hashimoto
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Journal Title
Curr. Biol
Volume: 23
Pages: 1969-1978
DOI
Peer Reviewed
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