2012 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイム・シミュレーションを用いたインタラクティブな設計インタフェース
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11J01377
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅谷 信行 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013-03-31
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Keywords | シミュレーション / デザイン / インタフェース / 有限要素法 |
Research Abstract |
本年度は,5月末まで北京のMicrosoft Research Asiaでインターンとして研究をしていた.北京から帰国後は博士論文審査の準備に主に時間を費やした.6月中旬には博士論文の提出をし,7月の下旬には博士論文の審査のディフェンスを行った.9月中は多くの時間を,博士論文の修正のために費やした.博士論文の執筆や博士号の最終審査に多くの時間を割きながらも,対外的な発表を数多くこなし,研究を学術界や産業界に広くアピールした. 8月にはSIGGRAPHと呼ばれる世界最高峰のComputer Graphics分野における会議で去年度に採択された家具の例示によるデザイン支援に関する論文の発表をLos Anglesにて行った.内容は物理的な機能を果たす家具の,インタラクティブなモデリングのシステムについてである。この論文では,物理シミュレーションを使って家具の構造を解析するのみならず,さらに構造的に良好な設計を計算機が例示し,さらにインタラクティブな編集をやりやすくする例示を与えるという新しい設計のためのインタラクションとそれを実現するアルゴリズムについて述べた物である.SIGGRAPHは世界中から1万5千人を超える人が集まるコンピュータ科学でも屈指の大規模な学会であり、多くの注目を集めることができた. またその他にもゲーム開発で国内最大の会議であるCEDECをはじめ,数多くの学会や研究会で発表を行った.研究会やイベントなどを通じて研究者や産業界の技術者などに向けて研究発表を行った.また,コンピュータグラフィックスに関する技術書の一章を担当し,コンピュータグラフィックスの理論や実践的な技術を広く世間に伝えることに力を尽くした.採択期間の最終年度にこのように多くの注目を集めることができたのは,当初の研究が順調に遂行され,高い成果を上げることができたからだと言えるだろう.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究の目的では,リアルタイムにシミューションとモデリングを融合させる技術を確立させるという提案をしていたが,単なる融合の技術を確立しただけでなく,シミュレーションを使った,デザインへの例示や注釈の生成などの研究にも発展させることができた.当初の提案よりも大幅に進展があったと言えるだろう.
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Strategy for Future Research Activity |
学振での採択期間では物理シミュレーションとインタラクティブなモデリングの融合という新しいアプローチを模索した.今後は産業界で需要が高い,三次元ソリッド設計への応用など,より広範囲の問題に適応できるように今後も研究を続けていぎたい.
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[Book] Computer Graphics Gems JP 2012 ・コンピュータグラフィックス技術の最前線2012
Author(s)
三谷純, 五十嵐悠紀, 井尻敬, 梅谷信行, 安東遼一, 原田隆宏, 岩崎慶, 徳吉雄介, 吉澤信, 高山健志, 岡部誠, 向井智彦, 山本醍田, 辛孝宗
Total Pages
392
Publisher
デジタル・ボーン
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