2012 Fiscal Year Annual Research Report
複製開始因子を活性化する新規DNA配列の増殖相、細胞周期と協調した制御機構
Project/Area Number |
11J03114
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
加生 和寿 九州大学, 大学院・薬学府, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 大腸菌 / 染色体複製 / DnaA / DARS / ヌクレオチド交換 / 細胞周期 / datA / ATP加水分解 |
Research Abstract |
染色体DNAの複製開始反応は細胞周期中1回しか起こらないよう厳密に制御されている。大腸菌の複製開始因子であるDnaA蛋白質はATP/ADPと高い親和性を持つ。活性型であるATP型DnaAの細胞内レベルは複製開始時のみ一過的に上昇する。複製開始後、ATP-DnaAはRIDA(Reguiatory inaetivastion of DnaA)により不活性型のADP-DnaAに変換される。当研究室は、DARS2(DnaA-reactivating sequence 2)という特異的DNA配列が、ヌクレオチド交換反応によりADP-DnaAをATP-DnaAへと再活性化することを明らかにした。 報告者は実験計画に従って、核様体蛋白質を用いた試験管内DARS2促進系を再構成した。さらに、プルダウン解析において、核様体蛋白質添加により、DnaAのDARS2への集合が促進されることを新たに明らかにした。核様体蛋白質によるDNA構造変化がDnaAのDARS2への集合を促進し、ヌクレオチド.交換を促進しているかもしれない。また、報告者は核様体蛋白質のDRS2結合が細胞周期に応じて制御され得る事を明らかにした。この結果は、細胞周期に応じたDnaA活性化機構を明らかにする非常に重要な発見である。これらの成果をについて、現在論文執筆中である。 さらに、報告者はDnaA集合配列として知られている特異的DNA配列datAが、DnaAを不活性化する事を明らかにした。報告者はこのDnaA不活性化反応をDDAH(datA-(depelldent DnaA-ATP hydroysis)と命名した。DDAHには、核様体蛋白質HIFのdatA結合にが必要であった。報告者は、この成果をPNAS誌に報告した、さらに、国内学会、及び国際学会において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した年次計画(2年目)について、核様体蛋白質の細胞周期依存的結合も検出できており、現在論文執筆中である。また、DARS2促進メカニズムについての新たな知見も得られており、計画以上に進展していると言える。また、新規DnaA不活性化経路DDAHについてもPNAS誌に報告し、過剰複製開始の抑制機構の解明に大きく貢献した。
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Strategy for Future Research Activity |
年次計画に記載したDARS2内遺伝子ygdTについて、逆転写PCRによりmRNA量を解析したが細胞周期に応じたmRNA量の変動は検出できなかった,今後は、増殖相に応じた制御について解析を行う予定である, DARS2の制御機構の解析については、DNA構造変化に着目し細胞内でのDNA局所構造を検出する系を構築している,この解析により細胞周期に応じたDARS2の活性制御を明らかにする予定である。
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Research Products
(5 results)