2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11J04134
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 生 北海道大学, 大学院医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 衝動性 / 内側前頭前野腹側部 / 覚醒下単一細胞記録 / 3-選択反応時間課題 / ラット |
Research Abstract |
採用二年目に得られた果である「ミルナシランの慢性投与は内側前頭前野腹側部障害動物にみられる衝動性の亢進を抑制する」は現在The international of Neuropsychopharmacologyへ投稿中である(IntJNP-14-0108)。採用三年目における研究計画は「内側前頭前野腹側部による側坐核の神経活動変化および衝動性の制御メカニズムの解明」であった。採用者は採用一年目および二年目までに、内側前頭前野腹側部に分布する神経細胞のおよそ6割が3-選択反応時間課題で測定される衝動的行動の調節に関連していることを覚醒下単一細胞記録法を用いて明らかにし、Neuroscience系の雑誌社に投稿した。しかし、厳しい批判を受けて受理には至らなかった。複数の批判のうち、①内側前頭前野腹側部が衝動性を調節している証拠が示されていない、②basal firingの取り方がおかしい、③衝動性を抑制している間(待機時間)行動の統制がとれていない、という三つが最も深刻であった。採用者はまず批判①を克服するため、ラット内側前頭前野腹側部へGABA_A agonistを微量注入し、内側前頭前野腹側部が衝動性の抑制に関わっていることを確認した。次に批判②および③を克服するために、3-選択時間反応時間課題より待機時間中の行動の統制がとれた新しい課題を確立し、その課題を行っている際の内側前頭前野腹側部のneuron活動を覚醒下単一細胞記録法を用いて測定した。その結果、待てた時と待てなかった時でneuron活動に差があるneuronはおよそ3割以上発見された。この結果は3-選択反応時間課題で得られた結果を支持するものであり、研究の信頼性を上昇させるものである。本研究は現在Behavioural Brain Researchへ投稿準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(4 results)