• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2011 Fiscal Year Annual Research Report

バクテリアにおけるmobile genetic elementの進化モデルの構築

Research Project

Project/Area Number 11J04209
Research InstitutionThe Graduate University for Advanced Studies

Principal Investigator

萬歳 明香  総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 特別研究員(DC2)

Keywordsバクテリア / mobile genetic element / ゲノム進化
Research Abstract

Mobile genetic element(MGE)とはバクテリアの系統間を水平伝播する比較的大きな領域の総称で、しばしばアクセプターとなるバクテリアに新たな遺伝子および性質を付与することが知られている。MGEはアクセプターとなるバクテリアとは異なるプロセスを経て進化しているため、バクテリアの進化に対する理解をそのまま適用することはできず、MGEの進化過程についてはまだ不明確な部分が多い。そこで本研究は黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)をモデルとして、MGEが進化する際の一般則を見いだしモデル化することをゴールとして研究を進めている。当種は水平伝播のメカニズムの異なる複数種類のMGEを多数有している点、大きなゲノム改変が比較的少ない点、MGEによって薬剤耐性などの様々な性質を付与する遺伝子がやり取りされていることがわかっている点から当研究の材料として適していると考えられる。
MGEの進化法則を明らかにするためには、それぞれのMGEがどのように成立しているかを明らかにする必要がある。従って今年度は、データベースより取得した黄色ブドウ球菌全ゲノム塩基配列をアライメントし、MGEの位置の同定を行った。MGE内は同種間の組み替え、挿入、欠失および異種からの水平伝播といった変異によって複雑に構成されている。MGE内の遺伝子に対してどのような自然選択が働いているかを調べるために、これらの領域がどのような変異によって成立したかを検討した。また、バクテリアのゲノム領域中におけるMGEの有無、MGE間の塩基多型の量を、MGE以外の遺伝子領域に見られる多型の量と比較した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

解析を進めていく上で、MGE間で、挿入・欠失・置換・遺伝子重複などの様々なイベントが見られた。しかしそれぞれのイベントが起こった順序を正確に決定することは困難であり、MGEの一般則を見いだすに足る量のデータを集めることが出来なかった。従って現時点ではMGEの進化法則について一般性を見いだす試みはまだ途上である。

Strategy for Future Research Activity

来年度以降も同様の解析を続ける予定であり、データ数を増やすことで統計的解析を行い、MGEの進化的な法則を明らかにしたいと考えている。
また、黄色ブドウ球菌の近縁種でありゲノム塩基配列が既に解読されている6種についてもオーソロガスな領域を可能な限り同定した。この情報を用い、種間という長いスパンでMGEがどのように進化しているかについても考察を行いたいと考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] The rate and tract length of gene conversion between duplicated genes2011

    • Author(s)
      萬歳明香
    • Organizer
      Society for Molecular Biology and Evolution
    • Place of Presentation
      京都大学
    • Year and Date
      20110726-20110730

URL: 

Published: 2013-06-26  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi