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2011 Fiscal Year Annual Research Report

長期記憶をコードするシナプスから核への神経情報伝達の動態解析

Research Project

Project/Area Number 11J04427
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

井上 昌俊  東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)

Keywordsカルシウム / CaMKシグナリング / 遺伝子発現 / FRETイメージング
Research Abstract

長期記憶の固定には、シナプス入力により流入したカルシウム(Ca^<2+>)が、CaMKK-CaMKIV経路を介して、転写因子CREBをリン酸化し、遺伝子発現を誘導すると考えられている。しかし、シナプス入力に対する、Ca^<2+>→CaMKK→CaMKIVカスケードの情報変換の活性化ダイナミクス(活性化時間、活性強度、空間分布)、について未だ理解が進んでいない。
また、この過程を明らかにするために、シナプス入力に伴い、核へとシグナルを伝達する様子を時空間的に解析する必要がある。しかし、これまでの刺激法では、細胞体も同時に刺激することになり、細胞体刺激とシナプス刺激を切り分けることが困難であり、空間情報を得ることができなかった。
研究計画の1年目の本年度においては、これまでに開発したCaMKK等のプローブを用い、樹状突起上のシナプスを特異的に入力し、遺伝子発現を誘導する方法を見出すための条件検討を実施した。培養海馬神経細胞を用いて、UVレーザーを用いた局所グルタミン酸光融解法により、シナプスから核へシグナルが伝達する刺激条件を最適化した。顕微鏡イメージングにより、UV光の強度や、刺激を入れるインターバルを変えることにより、刺激条件を検討した。その結果、樹状突起のみを刺激をするだけで、遺伝子発現を誘導することに成功した。予備的実験において、この刺激条件下における、Ca2+,CaMKK,CaMKIVの活性化ダイミクスを測定しつつある。
以上の結果を第34回日本神経科学大会および生理研研究会にて発表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の目的通り、シナプスから核へシグナルが伝達する刺激条件を見出すことに成功した。

Strategy for Future Research Activity

近位の樹状突起と遠位の樹状突起を刺激した時で、転写因子活性化の応答性に違いがあるかを検討する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2011

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] CaMKシグナリングの新規イメージング解析2011

    • Author(s)
      井上昌俊
    • Organizer
      生理学研究所研究会「超階層シグナル伝達研究の新展開」
    • Place of Presentation
      岡崎コンファレスセンター(愛知県)
    • Year and Date
      2011-09-29
  • [Presentation] FRETを用いたCaMKKの基質非依存的酵素学的解析2011

    • Author(s)
      井上昌俊
    • Organizer
      第34回日本神経科学大会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • Year and Date
      2011-09-16
  • [Presentation] Ca2+シグナル分子による神経入力パターンの特徴抽出と表現2011

    • Author(s)
      藤井哉
    • Organizer
      第34回日本神経科学大会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • Year and Date
      2011-09-15

URL: 

Published: 2013-06-26  

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