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2011 Fiscal Year Annual Research Report

個体発生および脳機能における平面内細胞極性因子の役割の解明

Research Project

Project/Area Number 11J04598
Research InstitutionNational Institute for Basic Biology

Principal Investigator

橋本 昌和  基礎生物学研究所, 形態形成研究部門, 特別研究員(PD)

Keywords細胞極性 / 神経発生 / 脳機能
Research Abstract

これまでに、Prickle1,2共にCre loxPシステムによってエクソン6を欠損させるコンディショナルアレルを持つマウスを作成した。Creによってエクソン6を欠損したPrickleは蛋白質合成が約200アミノ酸でストップすることになり、機能的にnullになるものと期待される。現在、神経系でのみ特異的にノックアウトするため、Nestin-Creマウスと掛け合わせを始めている。
また、子宮内エレクトロポレーション法を当研究室に導入し、その時間、場所特異的なshRNA導入によるノックダウンの実験系を確立させた。
これまで、コンディショナルノックアウトの解析に先んじて、私はまず、Prickleの大脳皮質の発生における役割を明らかにするため、子宮内エレクトロポレーション法によって、E15マウス胚の脳室帯にPricklelをノックダウンするshRNAを導入した。
コントロール実験として行ったscramble shRNAを導入した場合、P3で正常に表層への移動が観察されたが、Prickle1はshRNAを導入すると、多くの細胞が脳室帯(VZ)に留まったままで、表層面(CP)への移動が阻害されていた。
今後、Prickle1のノックダウンの効果の特異性を検証するために、shRNA耐性Prickle1をshRNAと同時に導入する事でレスキューする実験を行う。また、そのレスキューのためのPrickle1の構造遺伝子の部分を短くする事によって、どのドメインが必須の機能を担っているのかを検証する。
また、発生期における大脳皮質の脳室帯から表層面への神経細胞の移動にPrickle1がどのように関わっているかを調べるため、まずPrickle1の蛋白質のin vivoにおける細胞内極在をしらべる。shRNAの表現型をレスキューできるGFP fusionさせたPrickle1を同じく子宮内エレクトロポレーションによって導入し、免疫染色によって検出する。
shRNAによって異常になった移動の様子を脳スライスを培養しながら経時観察し、正常なものと比較する事によって、Prickleの寄与する局面を明らかにする。
さらに、母体へのバルプロ酸投与によってPrickle1 shRNAによる細胞移動の阻害がキャンセルされるかどうかを検証する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

コンディショナルノックアウトマウスの作製はおおむね予定通りに進行している。
In utero electroporationなど、神経系の研究に必要な技術を予定通り習得している。

Strategy for Future Research Activity

Prickle1,2のコンディショナルノックアウトマウスによって、神経細胞すべてでPrickleを欠損した場合の形態を組織切片やいくつかの大脳皮質のレイヤーマーカのin situ hybridization法や免疫染色法によって解析する。脳機能に関しても、行動解析や電気生理学的手法を用いて、行動への影響や神経細胞の活動の観察を行い、分子から細胞、組織、個体レベルの動態をつなげ、てんかんの理解を深めて行く。

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Published: 2013-06-26  

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