2012 Fiscal Year Annual Research Report
脂質ラフトにおける細胞膜脂質との相互作用に基づいたP2Y2受容体の機能解析
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11J04798
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安藤 康史 東北大学, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | P2Y2受容体 / 脂質ラフト / 細胞移動 / Gq/11 |
Research Abstract |
これまでに申請者らは三量体Gタンパク質であるGq/11を介した情報伝達が7回膜貫通型受容体であるP2Y2受容体を介した細胞移動に必須であること、また細胞膜ドメインである脂質ラフトがその情報伝達および細胞移動に必須であることを明らかにした。一方、これまで時空間的なシグナル伝達に対する脂質ラフトの関与についての検討は行っていない。脂質ラフトは時空間的な機能性分子の局在や活性制御に関与することが報告されており、細胞移動時のP2Y2受容体を介したシグナル伝達分子の時空間的な局在・活性制御に脂質ラフトが重要な役割を持つ可能性が考えられる。従って、P2Y2受容体を介したRhoファミリーGタンパク質の時空間的な活性制御に対する脂質ラフトの役割を検討していくことで、より詳細なP2Y2受容体を介した細胞移動制御メカニズムの解明につながると予想される。そこで本年度は、RhoファミリーGタンパク質の時空間的な活性変化を観察できるFRET(fluorescence resonance energy transfer)プローブを用いた実験系の立ち上げを行った。今後、FRETプローブと共に、P2Y2受容体の脂質ラフトへの局在を変化させた変異体、もしくは脂質ラフトを構成する脂質組成を変化させた場合のRhoファミリーGタンパク質の時空間的な活性変化に対する影響を観察し、P2Y2受容体を介したRhoファミリーGタンパク質の時空間的な活性制御に対する脂質ラフトの役割の解明を試みる。引き続き解析を行うことで、P2Y2受容体の脂質ラフトにおける機能制御の解明に加え、脂質ラフトの意義、役割などの解明にも寄与すると期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の年次計画に照らし、本年度計画分の研究が概ね実施できている。具体的にはP2Y2受容体を介したRhoファミリーGタンパク質(RhoA, Rac1またはCdc42)の時空間的な活性変化の可視化を試みるための、FRETプローブを用いた実験系を立ち上げた。従って、引き続き継続していくことにより当初の目的を達成できると期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に従って研究を実施していく。FRETプローブと共に、P2Y2受容体の脂質ラフトへの局在を変化させた変異体、もしくは脂質ラフトを構成する脂質組成を変化させた場合のRhoファミリーGタンパク質の時空間的な活性変化に対する影響を観察し、P2Y2受容体を介したRhoファミリーGタンパク質の時空間的な活性制御に対する脂質ラフトの役割の解明を試みる。
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Research Products
(2 results)