2013 Fiscal Year Annual Research Report
補償光学による重力レンズ効果クエーサーの観測的研究
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11J06103
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
ルス クリスティアンエドゥアルド 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2014-03-31
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Keywords | 補償光学 / 重力レンズ / クエーサー |
Research Abstract |
望遠鏡の補償光学による重力レンズ効果クエーサーの観測的研究である。大数の重力レンズ効果クエーサーの研究によって、それぞれの天体自体についての詳細情報だけでなく、統計的に宇宙全体に関する新たな情報を求めている。しかし正確な(高解像度)観測データは必要となっているため、8メートル型のすばる望遠鏡を使い更に補償光学を用いて大気の揺らぎを修正し、高解像度観測をする手法で研究を行った。 平成25年度は5月、1月の2回すばる望遠鏡で観測した。前年度と合わせ、20個程度の重力レンズ効果クエーサーの観測に成功した。これは目的の天体サンプルの大部分である。その結果、世界で一番大きなサンプルの重力レンズクエーサー補償光学観測を獲得した。データ解析に従い、例として下記の科学結果が得られた。 1) 4つのクエーサーのホスト銀河の検出ができた結果、中心にあるブラックホールとホスト銀河の関係を調べた。これは世界初、点広がり関数を前もって知らずの結果であった。 2) 1つのクエーサーは希少価値があるものと証明して、そのような天体はまだ2つしか知られていない。 3)統計的に重力レンズ天体を合わせて、楕円型銀河の質量プロファイスと明るさプロファイルについての情報が得られた。 主な結果として、宇宙にあるハッブル望遠鏡とほぼ同じ精度のデータが得られ、補償光学による大きなサンプルの重力レンズ効果クエーサーの観測を実現した。将来、予想される数千の重力レンズ効果クエーサーは宇宙からのみならず、地上からも高解像度で観測可能であると証明した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(4 results)