2011 Fiscal Year Annual Research Report
都市河川における河床変動解析モデルの開発と河川生態系機能の回復への応用
Project/Area Number |
11J06529
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久加 朋子 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 流砂 / 伝播特性 / 水制 / 平面2次元河床変動計算 / 生態系機能改善 |
Research Abstract |
都市近郊を流れる各地の中小河川では、治水・利水施設の設置に伴う上流域からの流砂量の減少によって、河床低下および河床の露岩化が進行している。本研究では、こうした固定床化の進んだ都市域を流れる河川にて、身近な河川生物の生息場所を再生するための技術開発を検討するため、固定床上の流砂機構に関する実験的検討を行うとともに、固定床上に水制を設置した場での河床変動モデルの構築を進めている。また、コンクリート三面張りの実河川に水制を設置し、上記の研究と共に、観測研究も実施している。その結果、流砂条件による流砂伝播特性の違い、水制のある固定床での土砂の堆積地の特性などについて明らかにし、本年度、これら成果を河川技術論文集、水工学論文集など4本の論文(3本のみ第1著者)としてまとめることができた。また、土木学会、砂防学会、応用生態工学会などで、6件の研究成果の発表を行い、2011年9月16日の応用生態工学会では、その研究成果が優秀と評価され、ポスター発表賞を受賞した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
河床変動解析モデルの構築(プログラム作成)は博士後期課程から初めて始めた作業であり、作成にあたって若干時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
プログラム作成を引き続き取り組み、固定床と移動床が混在する場における河床変動解析モデルを完成させる。また、水理実験を行い、水制を用いた生態系改善に関する研究をより進展させる。
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