2014 Fiscal Year Annual Research Report
エピソード記憶の「再活性化の仮説」に関する検討-認知神経科学的アプローチ-
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11J07584
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上野 彩 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | エピソード記憶 / 再活性化の仮説 / 脳機能画像法 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、本研究課題であるエピソード記憶における「再活性化の仮説」を検討するために、健常者を対象とした脳機能画像法(差分法・Dynamic Causal Modeling; DCM)を用いた研究を行った。具体的には、本研究の実験プロトコル作成のためのパイロットスタディ・本実験のプロトコル作成・データ取得・解析を行った。 当初の計画通りに、記憶課題で被験者に記憶させる刺激に1種類の付加情報を付けて記憶課題を行ったところ、データ解析に耐えうるような成績・データが得られなかった(データ解析を行うにあたり、ある程度の記憶成績・正当した際の幾つかのパターン・また失敗した試行の数のそれぞれがある程度必要となる)。そこで先行研究をレビューし直して実験プロトコルを複数作成し(記憶させる刺激に付加する情報の種類と数を変化させた)これをそれぞれ複数名に実施・その結果の検討を行ったために、当初予定していたよりもパイロットスタディの完了に大幅に時間がかかり、その後の本実験に移行するのが遅くなった。 また本実験においてもパイロットスタディの際と同様に、課題の成績が芳しくない被験者や、統計解析に使用する正当数(数パターンある)や誤答数が著しく偏っていた被験者は解析から除外したため、現段階では本実験において統計解析に耐えうるだけのデータが得られておらず(解析を行うには被験者数が少ない)、得られている結果は当初立てた仮説とは異なり、メインテーマである「再活性化の仮説」を成立させるために必要である海馬の活動を観察することができなかった。しかし前述した通り、不十分な被験者数での解析であることがその要因である可能性が大きいため、被験者数を増やすことで解析の精度が高まり、当初立てた仮説通りの結果を得ることができるのではないかと考えている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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