2013 Fiscal Year Annual Research Report
3次元倒立振子モデルを用いた方向転換走動作における予測・運動制御メカニズムの解明
Project/Area Number |
11J08259
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 慶輔 京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | スポーツ心理 / スポーツ動作 / 意思決定 / 予測 / 対人動作 / 反応動作 / バイオメカニクス / バスケットボール |
Research Abstract |
本研究の大きな目的「球技の1対1における防御のメカニズムを解明すること」に沿って、当該年度は前年度以前に実験を行った、以下3つの研究成果をまとめた。 (1)攻撃者と防御者が実際に、リアルタイムで対峙したバスケットボールの1対1の状況を設定し二者の動作分析を行った。1対1の結果・過程を定義・分類し、防御者が攻撃者を阻止した試行は、「早い動き出し」「速い動作」「攻撃者の停止」という3つに分類できることが明らかになった。このことから、実際の球技の1対1において防御者が攻撃者の動作に与える影響を考慮に入れる必要性が明らかになった。 (2)防御者の運動制御過程に着目し、準備状態が防御者の動き出しを早めることを床反力分析によって明らかにした。実験室的課題により動作を制約した準備動作(地面反力を体重よりも軽くする「抜重状態」を引き起こす自発的な垂直連続振動)を用い、大学バスケットボール選手にLED刺激に対するサイドステップ反応課題を行わせた。その結果、LED点灯時刻付近での抜重状態が動き出し時刻を早め、動き出し時刻付近での加重状態がターゲット到達時刻を短縮させたことが明らかになった。 (3)実際の1対1の状況において床反力を測定することで、(2)で示された準備状態が防御者の動き出しを早め、攻撃者の防御を可能にするかどうかを検討した。その結果、実際の攻撃者との相互作用が起こる課題においても、防御者の大きくない(体重の1.2倍を超えない)動き出す前の地面反力が、攻撃者に対する防御者の動き出しの時刻を早め、防御が成功する確率を高めることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度以前の成果が当該年度において国際雑誌に2本論文が受理され、1対1に関する研究2つも分析が進み現在国際雑誌で修正中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(5 results)