2011 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠高血圧症候群に対する運動の有効性の検討ならびにそのメカニズムの解明
Project/Area Number |
11J08304
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
吉澤 睦子 独立行政法人産業技術総合研究所, ヒューマンライフテクノロジー研究部門, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 妊娠高血圧症候群 / 運動 / 血管機能 |
Research Abstract |
【活動内容】 本研究は,妊娠高血圧症候群に対する運動効果を検討することを目的としている.実験では,妊娠高血圧症候群モデルマウスを用い,運動効果のアウトプットとして,血圧と動脈機能に着目する予定である.実験を遂行するにあたり,血圧をモニターする技術や血管機能を評価する実験技術が必要である.今年度は米国コロラド大学の統合生理学部,加齢研究室に留学をし,本実験遂行に必要な実験手技を学んだ,具体的には以下の手技である. 1.血管内皮機能評価の測定技術の獲得 マウスから摘出した動脈(頸動脈や大腿動脈)をアセチルコリンおよびニトロプルシドなどの薬剤を投与して血管内皮機能を評価する方法を修得した. 2.血圧測定のための技術の獲得 ・テレメトリー法 マウスの頸動脈にカテーテルを挿入し,トランスミッターを体内に埋め込む手術技術を修得した. ・テールカフ法 マウスの尾にカフを装着し,血圧を測定する方法を修得した. 3.動脈硬化度の測定技術の獲得 動脈脈波伝播速度法を用いてマウスの動脈伸展性を測定する技術を獲得した. 【意義・重要性】 実験手技の獲得は本実験遂行に重要不可欠なものであり,23年度中に実験技術を修得出来たことは,研究の遂行に大きく前進したといえる.また,米国での研究体験を通じ,日本との研究環境や研究文化の違いを確認することができ,今後の研究活動に生かすことができるのではないかと期待している. これらを総合的に考えると,本年度の研究活動内容は,非常に意義のあるものであったと判断できる.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は米国コロラド大学に研究留学し,申請研究の遂行に必要な実験手技を習得した.このことによって,研究が大きく前進し,来年度からの研究が円滑に遂行できる見通しが立ったため.
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度は研究拠点を日本に移し,妊娠高血圧症候群モデルマウスを用いて,予備実験および本実験に取り組む予定である.
|
Research Products
(5 results)