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2011 Fiscal Year Annual Research Report

機械刺激依存的プロモーターを用いた生体応答可視化の研究

Research Project

Project/Area Number 11J08517
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

番匠 俊博  東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywords心臓発生 / 機械的刺激 / microRNA / ゼブラフィッシュ
Research Abstract

心臓弁は、正常な心拍・血流が維持されないと形成不全を起こす。心拍や血流などの機械刺激がどのように、弁形成に必要な遺伝子の発現を調節するかは、長年不明であった。本研究では、血流・心拍によってmicroRNA-21(miR-21)の発現が誘導され、ゼブラフィッシュの心臓弁形成に関与することを明らかにした。現在、論文に投稿し、改訂のため追加実験を行っている。この研究成果は、機械的刺激は形態形成に重要な要素であることを改めて強調するものである。
このような機械刺激は、生物の器官形成や病態発生に大変重要であるため、生きた細胞、組織に負荷されるこれらの刺激を可視化し、定量的に解析する必要がある。そのアプローチの一つとして、機械刺激に応答するmiR-21のプロモーターを用いることを考えた。まずmiR-21プロモーター;GFPを有するトランスジェニックゼブラフィッシュを樹立した。残念ながら心臓弁特異的な、内在性のmiR-21の発現を模倣することはできず、心臓全体にGFPシグナルが見られた。しかし、薬剤で心拍を停止させると、GFPシグナルの減退がみられ、逆に薬剤を洗い流して心拍を再開させると、シグナルの回復が確認された。つまり、このmiR-21プロモーター領域は、機械刺激依存的に活性化することが示唆される。そして、ゲノムの何処かに、miR-21を弁特異的に発現させる制御領域が存在すると考えられる。今後どのような機構でプロモーターが活性化するか解析を進め、機械刺激伝達のメカニズムの解明に挑む。
また、ゼブラフィッシュは心臓の一部を切除しても完全に再生する。心再生時に、miR-21の発現が誘導されることを見出した。組織が損傷し、変形することは一種の機械刺激と考えられ、これが再生現象を誘導していると考えられる。機械刺激と組織再生を繋ぐ因子として、miR-21を想定し、今後解析を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

震災によりサンプルの一部の損失があったが、(上記のTGゼブラフィッシュの死滅など)、ほぼ当初の予定通り、弁形成に関する論文の投稿、miR-21 KOマウスの作成などが今年度達成されたため。

Strategy for Future Research Activity

miR-21プロモーターGFPのTG ゼブラフィッシュが震災により全滅したため、再びこのラインの確立している。そのため、機械刺激を可視化するプロジェクトは当初の予定より半年程度遅れている。
一方でmiR-21 KOマウスに関して、他の研究室からいくつか論文が出ており、こちらに関しては急ぐ必要性がある。すでに当研究室はKOマウスを樹立し、解析できる条件が整えられている。
よって、機械刺激可視化のプロジェクトの遅れを取り戻す一方で、miR-21 KOマウスの実験にも来年度は注力する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] MicroRNA-21 expression triggered by heartbeat contributes to cardiac valve formation2011

    • Author(s)
      番匠俊博
    • Organizer
      第34回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      2011-12-13
  • [Presentation] MicroRNA-21 expression triggered by heartbeat contributes to cardiac valve formation2011

    • Author(s)
      番匠俊博
    • Organizer
      第44回日本発生生物学会年会
    • Place of Presentation
      沖縄
    • Year and Date
      2011-05-20

URL: 

Published: 2013-06-26  

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