2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11J08874
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
玉置 貴之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | SOL1 / CLE19 / プロセシング / CLEペプチド |
Research Abstract |
・CLE19プロペプチドに対するSOLIの活性の解析 昨年度の研究でSOL1がin vitroでポリペプチドのC末端のアルギニンを除去する活性を持つことを明らかにしたが、今年度は化学的に合成したCLE19プロペプチドに対してSOL1がプロセシング活性を示すかどうかについての解析を行い、SOL1が実際にCLE19プロペプチドをプロセシングする活性を持つことを明らかにした。 ・C末端アルギニン除去型CLE19(CLE19AR)と全長CLE19過剰発現のsol1変異体への効果の比較 上記の生化学的解析によってin vitroではSOL1がCLE19プロペプチドをプロセシングすることが明らかになったが、in vivoでのプロセシングに関与するかは不明である。そこでin vivoでもSOL1がCLEI9プロペプチドのプロセシングに関わるか明らかにするために、野生型とsol1変異体で初めからC末端のアルギニンを除去したCLEl9(CLElgAR)を発現させ、その効果を比較した。その結果SOL1がin vivoにおいてもプロセシングに関わり、またそのプロセシングがCLE19ペプチドの活性に必須であることが明らかとなった。 ・SOL1の発現部位の解析 SOL1遺伝子の発現部位を明らかにするためにSOLlのプロモーター配列とGUSレポーター遺伝子を用いて解析を行った。その結果、根端のコルメラ細胞、若い本葉の基部で強いGUS活性が見られた。また、子葉や成長した本葉の基部でも弱い活性が見られた。一方で、側根原基や茎頂分裂組織では活性は見られなかった。これらの組織ではいくつかのCLE遺伝子が発現することが知られており、SOL1が様々な組織で発現し、CLE19以外のCLEのプロセシングに関わる可能性があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度に行う予定だった解析を順調に終えることができ、その結果SOL1が実際にin vivoでもCLE19プロペプチドDプロセシングに関与することを明らかにできたため。またこれらの結果から今後の研究に更なる発展が期待できるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はSOL1が実際にin vivoでもCLE19プロペプチドのプロセシングに関与することを明らかにできたので、今後はさらにこのプロセシングが植物体内のどの組織で起こるか、細胞内あるいは細胞外が起こるのかについて解析したいと考えている。これらのことについてCLE19の発現部位の特定、cle19変異体の表現型の解析、SOL1の細胞内局在の解析を通して明らかにしていきたい。
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Research Products
(1 results)