2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヨウ素原子からの炭素移動に基づく新規メタルフリー炭素―炭素結合形成反応の開発
Project/Area Number |
11J09317
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山岡 信貴 立命館大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ヨードニウム塩 / 一電子酸化 / カチオンラジカル / リガンド移動 / 炭素-炭素結合形成 / グリーンケミストリー |
Research Abstract |
新規炭素―炭素結合形成反応開発は、有機合成上重要な研究課題である。近年では、遷移金属触媒を用いたカップリング反応が様々な炭素―炭素結合形成を可能とする有力な手法として用いられているが、カップリングのために必要な官能基導入に工程数を要し、等量の金属廃棄物を副生する。また、希少かつ高価な遷移金属触媒を用いなければならないため、サステイナブルグリーンケミストリーの観点から、より直接的で遷移金属触媒を用いない新たな手法が求められている。 一方、申請者の研究室ではこれまでに、安全で毒性の低い超原子価ヨウ素反応剤が重金属酸化剤に代わる優れた反応剤となることを明らかにしており、3価のヨウ素反応剤を用いる芳香環への直接的求核種導入反応や選択的なカチオンラジカル生成による混合ビアリール合成法の開発に成功している。さらに最近では、ジアリールヨードニウム塩を鍵中間体としたヘテロ芳香環のクロスカップリングを見出している。今回、これまで得られたヘテロ芳香族ヨードニウム塩の一電子酸化能の知見をもとに、電子豊富な芳香族化合物であるポリアルコキシアレーン類のヨードニウム塩の反応性についてもさらに詳細に精査し、適切な条件で電子豊富な芳香族化合物のヨードニウム塩が芳香族化合物の一電子酸化を起こし、カップリング反応が進行する機構について詳細に検討した(Chem. Eur. J. 2013, 19, in press.)。さらに、その他のヨードニウム塩の一電子酸化能について検討し、ヨードニウム塩を系中で発生することで進行する特異的なカップリング反応を見出し、その反応機構の詳細についても検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(2 results)