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2011 Fiscal Year Annual Research Report

線虫をモデル動物とした神経再生を誘導する増殖因子/受容体の解析

Research Project

Project/Area Number 11J09457
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

李 春  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)

Keywords線虫C. elegans / 増殖因子様蛋白質SVH-1 / チロシンキナーゼレセプターSVH-2 / 神経再生 / JNK MAPK経路
Research Abstract

軸索再生機構は種を越えて保存されており、モデル動物である線虫C.elegansにおいても軸索再生が起きることが報告されている。最近、ストレス応答型MAPキナーゼ(MAPK)経路であるJNK経路が、運動神経切断後の軸索再生を正に制御することが明らかになった。しかし、この経路がどのような上流からのシグナルによって活性化されることにより軸索再生を制御するのかについてはこれまでわかっていなかった。
我々は、線虫の全遺伝子に対する網羅的RNAiスクリーニングにより、JNK/p38経路上で神経軸索再生に関与する遺伝子として、新たにSVH-1とSVH-2を同定した。svh-1遺伝子は新規増殖因子を、svh-2遺伝子は増殖因子受容体型チロシンキナーゼをコードしていた。変異体を用いた解析から、SVH-1はSVH-2の上流かつn-経路で機能しており、共に軸索再生に重要であることが示された。SVH-1は頭部感覚神経であるADLで特異的に発現し、そこから紬胞外に分泌されることにより機能する。一方、SVH-2は通常は神経で発現していないが、軸索を切断されると切断を受けた細胞で発現が誘導されることにより、軸索再生において機能していた。また、SVH-1-SVH-2シグナルを過剰に活性化させると、軸索再生能力が顕著に亢進した。さらに、遺伝学的および生化学的な解析により、SVH-1-SVH-2シグナルがJNK型MAPK経路の上流で機能することも明らかになった。以上の結果より、SVH-1-SVH-2シグナルは軸索損傷に応じて、JNK MAPK経路の活性化を介して神経再生を制御することが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

これまでの解析から、SVH-1はADL神経のみで発現すること;増殖因子様蛋白質SVH-1はチロシンキナーゼレセプターSVH-2の上流で働くこと;神経再生においてSVH-1/SVH-2シグナルはKGB-1 MAPK経路で機能することが明らかになった。また、SVH-2は神経切断によりその発現が誘導されることも明らかになったので、当初の計画以上に進展していると思う。

Strategy for Future Research Activity

これまでの解析から、SVH-2は神経切断によりその発現が誘導されることが明らかになった。しかし、神経切断によるSVH-2の発現を誘導するシグナルについては分かってない。そこで、SVH-2の発現を誘導する転写因子の同定を行おうと思う。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] The growth factor SVH-1 regulates axon regeneration in C.elegans via the JNK MAPK cascade2012

    • Author(s)
      Chun Li
    • Journal Title

      Nature Neuroscience

      Volume: 15 Pages: 551-557

    • DOI

      10.1038/nn.3052

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 線虫新規増殖因子SVH-1とその受容体チロシンキナーゼSVH-2はJNK型MAPK経路を介して神経軸索再生を制御する2011

    • Author(s)
      李春
    • Organizer
      第34回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      2011-12-13

URL: 

Published: 2013-06-26  

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