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2012 Fiscal Year Annual Research Report

自然免疫応答機構におけるASK1キナーゼの役割の解明

Research Project

Project/Area Number 11J10304
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

岡田 匡央  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)

KeywordsASK1キナーゼ / 感染症 / 炎症 / マクロファージ
Research Abstract

自然免疫応答機構におけるASK1キナーゼの役割に関して、本年度の当初の計画では、マクロファージ以外の細胞におけるASK1キナーゼの役割を解析することであった。しかし、昨年度のマクロファージに焦点を絞った解析の結果から、マクロファージでのASK1キナーゼの役割の重大さを考慮し、本年度もマクロファージについてのみ、更に詳細な解析を行った。特に、マクロファージの自然免疫応答機構として、貪食過程、消化過程により特化した研究を行い、ASK1キナーゼの貪食過程、及び、消化過程への関与が、更に確からしいものとなった。また、ASK1を欠損することで、マウスの個体レベルだけではなく、マクロファージの細胞レベルに対しても細菌感染に脆弱性を示すことが明らかとなった。特に、リステリア菌のような、マクロファージの消化過程を回避する高病原性の細菌では、消化過程の回避に際して、貪食経路を破綻させる。リステリア菌の場合は、リソソーム中で、リステリオリジンを産生することで、リソソームに穴を空けるといった具合である。このリソソームに穴を空けることに更に着目して解析を行ったところ、ASK1キナーゼが、リソソームの破裂によって活性化することを見出した。そして、この活性化が、マクロファージ細胞を生存させるような何らかのシグナル伝達を担っている可能性が示唆された。また、過去の解析から、ASK1を欠損するマクロファージでは炎症性サイトカインの産生が低下していることも明らかとなっている。そこで、細菌が感染した際には、リソソームが破裂することで活性化したASK1が、細胞の生存だけではなく、炎症性サイトカイン産生量の制御にも寄与している可能性があると考え、炎症性サイトカインの産生についても検討しようとしている。自然免疫応答機構に対して、特に感染症と炎症におけるASK1キナーゼの役割の解析に主軸を置いて研究を進めたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

自然免疫応答細胞である好中球やナチュラルキラー細胞に関しての解析は全く進捗出来ていないが、マクロファージ細胞に関しての解析によって、自然免疫応答におけるASK1キナーゼの役割の重要さを解明出来つつあるから。

Strategy for Future Research Activity

研究計画では、マウス個体を用いて様々な疾患モデルを行うことでASK1キナーゼの解析を行うこととなっており、その通りに取り組みたいと考えている。またASK1キナーゼのマクロファージでの役割に関して、より詳細な分子機構の解明を目指し、分子細胞生物学や生化学を取り入れた解析にも取り組んでいく方針である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Rhomboid protease PARL mediates the mitochondrial membrane potential loss-induced cleavage of PGAM52012

    • Author(s)
      Sekine, S., et al.
    • Journal Title

      J. Biol. Chem.

      Volume: 287 Pages: 34635-34645

    • DOI

      10.1074/jbc.M112.357509.

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ストレス応答キナーゼASK1によるマクロファージの自然免疫機能の制御2012

    • Author(s)
      岡田 匡央, 他
    • Organizer
      第85回日本生化学会大会
    • Place of Presentation
      福岡国際会議場、福岡県
    • Year and Date
      2012-12-16

URL: 

Published: 2014-07-16  

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