2012 Fiscal Year Annual Research Report
技術基準の策定・運用において協働する官民の規制体制の構造に関する理論的実証的研究
Project/Area Number |
11J10681
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 裕一 東京大学, 公共政策学連携研究部, 特任講師 (50647039)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013-03-31
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Keywords | 官民協働 / 社会管理 / 安全規制 / 技術基準 / 規制システム / 政策プロセス / ネットワーク / 制度設計 |
Research Abstract |
本研究では、安全等の規制に係る技術基準の策定・運用において、様々な形で「協働」し合う官民アクターから構成される規制体制の構造を、理論的・実証的に検討することを目的としている。今年度は、主として(1)学位論文の公刊に向けた作業、(2)製品の安全等に関する規制システムのさらなる事例研究、(3)関連する概念として「独立性」の検討、という3つの側面から検討を進めた。 第1に、2012年3月に博士(法学)号を取得した学位論文の公刊に向けた作業である。作業に当たっては、論文提出時に「今後の課題」とした諸問題(例えば、「規制空間」の構造や規制行政機関の裁量行使戦略のあり方を規定する要因〔市場の構造等〕等について)も、追加的に考察を行った(この成果は、『国家学会雑誌〔第126巻第1・2号~第11-12号〕』で発表中)。 第2に、本研究の根源的な問いである「国際調和化、技術情報の分散化、官民関係の多元化の中で、官民が相互に作用・依存し合う『規制空間』の構造は、どのように変容しているのか。また、そのような規制空間において、規制行政機関はどのような裁量行使戦略を採っているのか」を実証的に検討するため、我が国の安全等の規制システムの実態調査をこれまでの自動車、建築、電気用品以外の分野についても行い、ある程度分野横断的に見られる現象を分析し記述した(この成果は、『計画行政〔第35巻3号・通巻112号〕』44-51頁で発表した)。 第3に、本研究でこれまで注目してきた、官民の諸組織の垣根を超えた連携・協働、調整とは一見対立する概念である「独立性」について、日本の行政の組織や活動の実態を踏まえて検討した。「独立性」の概念に関する議論と実務の状況を改めて整理・検討することで、翻って連携・協働、調整の輪郭を捉え、その範囲を画定することを試みたものである(この成果は、『社会技術研究論文集〔Vol.10〕』で発表する)。
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Research Products
(8 results)