2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12002003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯野 正光 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50133939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山澤 徳志子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00282616)
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Keywords | カルシウム / 一酸化窒素 / リシ酸化 / NFAT / イノシトール三リン酸 / イメージング / プルキンエ細胞 / 血管 |
Research Abstract |
本研究では、重要なシグナル分子についてそれらを可視化するプローブの開発を推し進め、それを用いてシグナル分子の局在と機能の時間変化を生きた細胞で解析する。可視化解析という点で最も進んでいるCa^<2+>シグナル系を研究の軸とするが、関連する分子群に対象を拡大し、生きた細胞においてシグナル・カスケードをリアルタイムに可視化し、細胞機能の調節機構の解析を進める。これによって、シグナル分子が細胞機能を制御する機構を、全く新しい観点から明らかにすることを研究の目的としている。今年度の研究により以下の成果を得た。1)Ca^<2+>依存性転写因子NFATの核移行とCa^<2+>濃度変化の関係を解析した結果、NFATはCa^<2+>濃度上昇シグナルを一時的に記憶する分子メカニズムを持つことを明らかにした。この機構により、NFATの核移行はCa^<2+>オシレーションの頻度に依存し、さらに、Ca^<2+>オシレーションがシグナル伝達の高効率化に寄与することを明らかにした。これによって、Ca^<2+>オシレーションの意味と意義について明らかにした。2)標的とするcDNAから、効果の高いsiRNAライブラリーを酵素的に生成する方法を開発した。これにより、Ca^<2+>シグナル機構に関わる分子の同定を行う新しい方法論を獲存した。3)Ca^<2+>シグナルに関連して、一酸化窒素プローブおよびミオシン軽鎖リン酸化可視化プローブについて開発を進め、基本的な開発は完成したので論文を投稿中である。4)Ca^<2+>依存性チロシンリン酸化酵素が細胞運動に関わることを明らかにしたので、解析を進めている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Inoue, T.: "Spatiotemporal laser inactivation of inositol 1,4,5-trisphosphate receptors using synthetic small-molecule probes."Chem.Biol.. 10. 503-509 (2003)
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[Publications] Namiki, S.: "Intracellular delivery of glutathione S-transferase into mammalian cells."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 305. 592-597 (2003)
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[Publications] Tu, H.: "Functional and biochemical analysis of the type 1 inositol (1,4,5)-trisphosphate receptor calcium sensor."Biophys.J.. 85. 290-299 (2003)
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[Publications] Tomida, T.: "NFAT functions as a working memory of Ca^<2+> signals in decoding Ca^<2+> oscillation."EMBO J.. 22. 3825-3832 (2003)
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[Publications] Uchino, M.: "Isoform-specific phosphorylation of metabotropic glutamate receptor 5 by protein kinase C (PKC) blocks Ca^<2+> oscillation and oscillatory translocation of Ca^<2+>-dependent PKC."J.Biol.Chem.. 279. 2254-2261 (2004)
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[Publications] Shirane, D.: "Enzymatic production of RNAi libraries from cDNAs."Nature Genet.. 36. 190-196 (2004)
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[Publications] Ueda, H.R.: "Universality and flexibility in gene expression from bacteria to human."Proc.Nat.Acad.Sci.U.S.A.. (in press). (2004)