2000 Fiscal Year Annual Research Report
分子レベルでのタンパク質の配向制御による新しいバイオ素子の設計
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12019223
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
横山 憲二 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (80242121)
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Keywords | ハイブリッドペプチド / ペプチド合成 / グルコースオキシダーゼ / ファージ提示系 / コンビナトリアルケミストリー / 表面プラズモン共鳴 / SPR / 人工抗体 |
Research Abstract |
酵素や抗体を電極、微粒子表面に固定化し、これを効率よく利用するためには、タンパク質分子が有効に機能する部位、方向に固定化・提示する必要がある。これまでの酵素や抗体の固定化では、タンパク質のアミノ酸残基を利用する方法が用いられてきた。しかしタンパク質は同種のアミノ酸を多数有しているため、部位特異的な固定化は難しい。そこで部位特異的親和性を持つペプチドを用いたタンパク質の配向制御により、タンパク質の配向性を分子レベルで制御して非生物材料表面上に提示する方法を開発することを目的とした。 平成11年度は、目的タンパク質としてグルコースオキシダーゼ(GOx)を用い、GOxの52から58番目(GSYESDR)のアミノ酸配列に特異的親和性を持つ12merペプチドをファージ提示系ランダムペプチドライブラリーを用いてスクリーニングした。さらに、GOxと得られた12merペプチドとの親和性を表面プラズモン共鳴(SPR)測定装置により評価したが、その親和性は十分ではなく、解離定数が10-4Mオーダーであった。 そこで12年度は、GOxの197から203番目(GVPTKKD)のアミノ酸配列に特異的親和性を持つ12merペプチドをファージ提示系ペプチドライブラリーを用いてスクリーニングした。次にSPR法により、これらのスクリーニングしたペプチドとGOxとの親和性を調べた。その結果、解離定数は10-5Mオーダーであった。また、GOxの52から58番目に結合するペプチドと197から203番目に結合するペプチドを、ペプチドリンカーを用いてつなぎ、単独のペプチドに比べてより親和性の高いハイブリッドペプチドの設計を試みた。その結果、リンカー長が3残基のハイブリッドペプチドが最も高い親和性を示した(解離定数は約10-6M)。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yuji Murakami,Kotaro Idegami,Hidenori Nagai,Takayuki Kikuchi,Yasutaka Morita,Akira Yamamura,Kenji Yokoyama,and Eiichi Tamiya: "Application of micromachine technique to biological research"Materials Science and Engineering C. 12. 67-70 (2000)
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[Publications] Hideaki Nakamura,Yuji Murakumi,Kenji Yokoyama,Eiichi Tamiya,Isao Karube,Masayuki Suda,and Shunichi Uchiyama,: "A compactly integrated flow cell with a chemiluminescent FIA system for determining lactate concentration in serum"Analytical Chemistry. 73. 373-378 (2001)
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[Publications] Hidenori Nagai,Yuji Murakami,Yasutaka Morita,Kenji Yokoyama,and Eiichi Tamiya: "Development of A Microchamber Array for Picoliter PCR"Analytical Chemistry. (印刷中).
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[Publications] Satoshi Koide,Yuzuru Iwasaki,Tsutomu Horiuchi,Osamu Niwa,Eiichi Tamiya,and Kenji Yokoyama: "A novel biosensor using electrochemical surface plasmon resonance"Chemical Communications. 741-742 (2000)
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[Publications] Is Helianti,Yasutaka Morita,Akira Yamamura,Yuji Murakami,Kenji Yokoyama and Eiichi Tamiya: "Characterization of native glutamate dehydrogenase from an aerobic hyperthermophilic archaeon Aeropyrum pernix K1"Applied Microbiology and Biotechnology. (印刷中).