2000 Fiscal Year Annual Research Report
バイオターゲティング素子としての抗体断片の高効率生産と構造機能解析
Project/Area Number |
12019264
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
山形 秀夫 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (20023468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 正樹 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (90277252)
太田 敏博 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (10266893)
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Keywords | Bacillus brevis / Fab / 分泌 / 融合遺伝子 / α-アミラーゼ / CH1ドメイン |
Research Abstract |
抗ヒトウロキナーゼIgG1 Fab遺伝子の断片をBacillus licheniformisのα-アミラーゼ(BLA)遺伝子の上流に融合させ、培地中に蓄積するBLA部分を定量する方法により、CH1ドメインの前半部に存在する配列がB.brevisにおけるH鎖の発現・分泌を主に阻害していることが示唆された。そこでこの部位をコードするcDNAから様々な断片を欠失させ、それぞれについてBLAとの融合遺伝子を作製し、B.brevisの形質転換に用いた。融合遺伝子を導入したB.brevisの培養液中に分泌された遺伝子産物の定量は抗BLA抗体を用いたウェスタンブロット法により行った。この結果、CH1ドメインN-末端の4つの残基の中にB.brevisにおける発現あるいは分泌を阻害するアミノ酸残基が含まれていることが示唆された。 B.brevis481株のクリプティクプラスミドであるpWT481を用いて新しい抗体発現ベクターを構築するため、それに見いだされたORFの一つ(ORF3)の機能について解析を行った。pWT481からORF3を欠失させてpHY481ΔORF3を構築し、pWT481の代わりにそれを持つ株(B.brevis481/pHY481ΔORF3)を作製し、様々な条件で培養を行った。その結果、B.brevis481/pHY481ΔORF3は定常期に入ってからそのコロニー形成能がB.brevis481の10分の1以下まで低下すること、また新しい培地へ希釈後の増殖の開始が顕著に遅れることが判明した。ORF3は定常期における増殖能を維持する機能を持ち、pWT481はBebrevis481にこの機能を付与することによりB.brevis481において安定に保持されていると考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 太田敏博: "A comparison of mutation spectra detected by the Escherichia coli Lac^+ reversion assay and the Salmonella Typhimurium His^+ reversion assay."mutagenesis. 15・4. 317-323 (2000)
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[Publications] 太田敏博: "Characterization of the mutational specificity of DNA cross-linking mutagenesis by the Lac reversion assay with Escherichia coli"Teratogenesis, Carcinogenesis and mutagenesis. (印刷中). (2001)