2000 Fiscal Year Annual Research Report
薄膜希土類水素化物における新機能材料の探索と圧力効果の研究
Project/Area Number |
12022211
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
上床 美也 埼玉大学, 理学部, 助教授 (40213524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小尾 俶久 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (80005925)
小坂 昌史 埼玉大学, 理学部, 助手 (20302507)
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Keywords | 薄膜希土類金属 / 水素化物 / 圧力効果 / 透過率 / 反射率 / Ce |
Research Abstract |
イットリウム水素化物が水素濃度により金属・絶縁体転移を示すことが報告され、この転移のメカニズムが強相関物質の持つ電子間相互作用と同じである可能性が指摘されている。本研究では、単金属薄膜の水素化物を作製し、電気抵抗および光物性測定を行った。特に電気抵抗については圧力下での温度依存性の測定を、光物性測定は室温での圧力効果の研究を行った。 水素化する前のYおよびCe試料は、六方晶構造であった。水素化によりYおよびCeともに、立方晶構造のYH_<3-δ>およびCeH_<3-δ>水素化物が作製出来た。RH_<2+δ>の試料は、水素化温度およびガス圧をコントロールすることにより得ることが出来た。 電気抵抗は、水素化に伴いYの水素化物で報告されたと同様に抵抗値が3桁以上増加するのが観測された。CeH_<3-δ>の高圧下(P=20kbar)での電気抵抗測定を行った結果、CeH_<3-δ>は圧力を加えても顕著な変化は見られなかった。 圧力効果を視覚的に見るために、透過率の波長依存性の測定を常圧および圧力下での測定を行った。Ce薄膜はほとんど光を透過しないが、水素化すると全体的に光が透過するし長波長および短波長側でより透過率が増えた。圧力下では、全体的に透過率が下がり特に短波長側で透過率が減少しおり、顕著な圧力効果が見られた。透過率の圧力変化は、圧力を加えることにより、希土類元素特有の色を圧力でコントロールできる可能性を示唆しておりデバイスへの応用が期待される。一方YおよびYH_3の透過率の顕著な圧力効果は見られなかった。 本研空を行い以下のことが明らかになった。 1.希土類薄膜を作製し、YおよびCeについてその水素化物を作成することに成功した。 2.YおよびCeの水素化物は透明になった。その際、希土類の違いによる色の違いがいが見られた。 3.Y水素化物は半導体になったが、Ce水素化物は近藤効果に起因すると思われる抵抗の振る舞いが観測された。 4.CeH_<3-δ>の透過率の圧力効果効果が見られ、圧力下で透過率が減少することがわかった。
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