2000 Fiscal Year Annual Research Report
密度汎関数法による集積型金属錯体の電子構造と機能発現に関する研究
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12023254
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Research Institution | Kurashiki University of Science and the Arts |
Principal Investigator |
小林 久芳 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (40128690)
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Keywords | 混合原子価錯体 / 電子構造 / 密度汎関数法 / 半単体金属転移 |
Research Abstract |
本研究では、遷移金属原子を複数含む系(クラスターおよび3次元結晶)について、密度汎関数法を用いて、電子構造、幾何構造およびそれらに原因する物性と反応性を研究する。今年度は、昨年度に続き、ハロゲン架橋金錯体の電子構造と酸化チタン担持銀触媒によるスルフィド還元反応を研究した。なお、紙面の都合上、前者についてのみ記す。 Au_2Cs_2X_6系の電子構造計算では、平面波を基底関数としたCASTEPを用い3次元結晶軌道計算を行った。この物質は高圧力下では金属への転移を起こすことが知られている。前回は、実験的に得られた加圧下の構造を用いて、1点計算を行ったが、今回は、圧力をかけながら構造を最適化する計算を行い、実験結果を再現した。9.47GPa圧力下ではバンドギャップが消滅することがわかった。 この結晶の単位胞は圧力ゼロでは直方体(P4/mmm)で、形式的にAu(I)原子は2つの短いAu-X結合と4つの長い結合をもち、Au(III)原子は4つの短い結合と2つの長い結合をもつ。高圧下では、結晶系は立方体単位胞のI4/mmmとなり、2種類の金原子は等価Au(II)となることが、実験から報告されているが、すべてAu-X結合長が等しい値に収束することから、この予想が計算からも確かめられた。
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Research Products
(1 results)