2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト11p15.5(セントロメア側)に対応するマウスゲノム領域の構造解析
Project/Area Number |
12024220
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
向井 常博 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (40108741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
副島 英伸 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30304885)
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Keywords | インプリンティング / Beckwith-Wiedemann症候群 / Obp-rs,FISH解析 |
Research Abstract |
ヒト11p15.5はインプリンティング領域といわれ、Beckwith-Wiedemann症候群を発症する座位として知られている。その責任領域には2〜3Mbにおよび、現在までテロメア側の約1Mbの領域の解析がなされてきた。今回セントロメア側1.5Mbに対応するマウス領域の染色体の解析を進めた。そのためにRo5-Cars間のゲノム解析を行った。今まで得られているヒトゲノム解析を参考にしてマウスゲノムのBACコンティグを作成した。ヒトの結果ではRo5-Cars間は1.5-2Mbと予測されたが、両側からウオークし1Mb以上コンティグを作成した段階で両者の間はヒトと比べて予想以上に離れていることが予測された。現在までに得られたBACクローン266,473,406,434ならびに72のシークエンスを始めた。方法はEcoRIサブクローンの両末端からのシークエンスであり、そのデータをもとにESTサーチを行った。その結果Obp-rs遺伝子が得られた。この遺伝子はcDNAが3786pbで21エクソンからなる。発現は脳、肺、心、肝、腎臓で認められ、胎盤でのみインプリンティングを受けていることがわかった。この事はインプリンティング領域が予想以上に広がっていることを意味する。さらにRo5-Cars間のクローンコンティグを作成する段階で、得られたクローンが目的の領域をカバーしていることを確認するために同時にFISHを行った。その結果、両者クローン間の距離はヒトでは同じバンドの15.5内であったが、マウスの場合は両者はF4/F5とE3-F1となりバンドを大きくまたぎ10Mb以上離れていることがわかり、ヒト同領域と比較してゲノムの再編が起きていることがわかった。
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[Publications] Yatsuki,H.: "Sequence-based structural features between Kvlqt1 and Tapal on mouse chromosome 7F4/F5 corresponding to the Beckwith-Wiedemann syndrome region on human 11p15.5"DNA Res.. 7. 195-206 (2000)
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[Publications] Xin,Z,: "A novel imprinted gene KCNQIDN, within the WT2 critical region of human chromosome 11p15.5 and its reduced expression in Wilms′tumors"J Biochem.. 128. 847-853 (2000)
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[Publications] Zhu, X.: "C11orf21, a novel gene within the Beckwith-Wiedemann syndrime region in human chromosome 11p15.5"Gene. 256. 311-317 (2000)
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[Publications] Higashimoto,K.: "An Nsil RFLP in the human long QT intronic transcript 1(LIT1)"J.Hum,Genet.. 45. 96-97 (2000)
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[Publications] Higashimoto,K: "Identification of a novel single nucleotide porimorphism(SNP) in the human organic cation transporte-like 2-antisense (ORCTLTS) gene"J.Hum.Grenet.. 45. 58-59 (2000)