2000 Fiscal Year Annual Research Report
プラナリア幹細胞で発現するRNAヘリカーゼ遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
12029219
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
阿形 清和 岡山大学, 理学部, 教授 (70167831)
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Keywords | プラナリア / RNA / RNAヘリカーゼ / 幹細胞 / クロマトイド小体 / 生殖顆粒 |
Research Abstract |
本研究では,プラナリア幹細胞で特異的に発現しているRNAヘリカーゼ遺伝子が幹細胞の機能と関連があるかどうかの検討を行った。本年度においては,プラナリアの幹細胞が運命決定を受けてから移動して細胞分化を開始するまでの間にギャップがあるので,移動している間に転写されたmRNAが翻訳されないように,RNAヘリカーゼがmRNAに結合しているのではないかという考えのものとで,幹細胞の分化過程におけるRNAとRNAヘリカーゼの複合体と考えられるクロマトイド小体との関連を電子顕微鏡を用いた観察によって詳細に検討を行った。その結果,咽頭形成において,咽頭筋肉に特異的なDjMHC遺伝子の転写産物が未分化状態では,クロマトイド小体に局在し,分化に伴い,DjMHC遺伝子の転写産物がポリゾームに分布するようになることを見出した。この発見は,DjMHC遺伝子の転写産物が機能しないようなクロマトイド小体およびそれの成分と考えられるRNAヘリカーゼが何らかの機能をもっていることを示唆した。
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[Publications] Kentaro Kato: "Dorsal and ventral position cues residing in differentiated cells are required for the onset of planarian regeneration"Dev.Biol.. (In press). (2001)
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[Publications] Satoshi Koinuma: "Planaria FoxA (HNF3) homologue is specifically expressed in the pharynx-forming cells"GENE. 259. 171-176 (2000)