2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12034206
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
若松 馨 群馬大学, 工学部, 助教授 (40222426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 俊之 三菱化学生命科学研究所, 構造解析研究室, 研究員
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Keywords | G蛋白質 / レセプター / 部分ペプチド / マガイニン / バイセル / NMR / 活性化 / 立体構造 |
Research Abstract |
1.レセプターによるG蛋白質を活性化にはα5ヘリックスとβ2/β3ループの間の塩橋が必須であることをGi1αについて示してきた。一方、報告されているGsαのX線結晶構造には塩橋が存在しないが、アミノ酸配列の保存性からそのX線結晶構造が間違っている可能性がある。塩橋をなくしたGsαのmutantはレセプターで活性化されなかったことから、塩橋はG蛋白質一般に必須であることが確認された。また、m4ムスカリンレセプターの部分ペプチドはm4レセプターと同様にGsを活性化せずGi1を強く活性化したことから、m4レセプターの良い低分子モデルとなる事が確認された。 2.生体膜に結合した時のペプチド・蛋白質の構造を解析する時の膜のモデルとしてbicelleを光散乱及びNMRで検討した。CHAPSOはDHPCに比べて広い濃度・温度範囲で安定したbicelleを形成することがわかり、DMPC/CHAPSOとDLPC/CHAPSOについて流体力学半径を決定した。また、ペプチドを取り込んでも半径はほとんど変化しない事を確認した。bicelleに組み込んだMPX-Gは低温でも良好なHSQCスペクトルを与えたので、bicelleは膜蛋白質のNMRにも有効であると期待された。 3.細菌の細胞膜に穴を開けることによって殺菌作用を示すマガイニン2は、脂質二重膜中に結合した時に2本のαヘリックスが逆平行になったダイマーを形成する事をTRNOEで既に決定している。この構造が正しい事を確認するために、構造を保持したままSS結合で架橋されたダイマー(SSダイマー)をデザイン・化学合成した。事実、SSダイマーはモノマーのマガイニン2と協同的に作用しモノマーの活性を高める事がわかった。
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Research Products
(1 results)