2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12035229
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
高橋 秀宗 国立感染症研究所, 感染病理部, 室長 (70260271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄谷 祐子 国立感染症研究所, 感染病理部, 協力研究員
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Keywords | HIV-1 / C23 / RNAの安定性 / 逆転写 / topoisomerase I |
Research Abstract |
サルVero細胞へヒトCD4及びCCR5を発現させることにより、HIV-1の複製を調べることが可能になった。その結果、サル由来のHIV-1はヒト由来のHIV-1に比べ極端にVero細胞での複製が低下することが判明した。昨年度までの研究によりHIV-1の逆転写においてウイルスに取り込まれる宿主topoisomerase Iの特にライゲース活性が重要であることを見出しているが、上記のように、粒子中の宿主因子が複製に重要な働きを行っているため、さらに他の宿主因子の関与を調べた。Topoisomerase IとN末端で結合する因子のうちC23及びPSFのHIV-1複製における関与を調べた。COS1細胞にinfectious clone DNAとそれぞれの発現ベクターをコトランスフェクションしたところ、C23を発現させたときのみ、ウイルス蛋白の発現が上昇することが判明した。RNAの転写効率自体は不変であったため、アクチノマイシンDによって転写を阻害しRT-PCRによってRNAの安定性を調べたところ、C23の発現によりゲノムRNAの安定性が増すことが判明した。また上精中のウイルス粒子もC23の発現により4倍程度上昇することが判明した。以上より、C23は何らかの機構によりゲノムRNAの安定性を増し、ウイルス粒子を経た感染細胞での逆転写に影響を及ぼしていることが示唆された。C23が粒子へ取り込まれていくか、ウイルスの発芽へ影響を及ぼしているか、また粒子に取り込まれるtopoisomerase Iと共同してRNAに働きかけているか等さらに研究が必要であると考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Takahashi,H.,Iwata,T.,Kitagawa,Y.,Shoya,Y.,Takahashi,RH.,Nagashima,K.,Kurata,T.: "Monoclonal antibodies against topoisomerase I suppressed DNA relaxation and HIV-1 cDNA synthesis."Hybridoma. 19. 331-334 (2000)
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[Publications] Hasegawa,H.,Kadowaki,S.,Takahashi,H.,Iwasaki,T.,Tamura,S.,Kurata,T..:: "Protection against influenza virus infection by nasal vaccination in advance of sublethal irradiation"Vaccine. 18. 2560-2565 (2000)
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[Publications] Kenny K,Brechtel C,Takahashi H,Kurohara K,Anderson P,Gibbs CJ Jr.: "An enzyme-linked immunosorbent assay to quantify 14-3-3 proteins in the cerebrospinal fluid of suspected Creutzfeldt-Jakob disease patients."Ann Neurol.. 48. 395-398 (2000)