2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12039206
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中川 裕 千葉大学, 文学部, 教授 (50172276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 亨 千葉大学, 文学部, 名誉教授 (20008949)
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Keywords | 危機言語 / ニヴフ / 語彙記述 / 映像資料 / 音声資料 |
Research Abstract |
本年度、研究分担者である金子亨および研究協力者である丹菊逸治(千葉大学文学研究科)は、2001年7月27日から8月13日にかけてロシア共和国サハリン州において現地調査を行った。金子はおもにノグリキ市でM.プフタ氏著『ニヴフ語・ロシア語会話及び日常語彙』の記載項目について、ガリーナ・ローク氏から聞き取り調査、丹菊は同じくノグリキ市で、ニーナ・ニトゥクク、N・Ya・タンジナ氏から、ニヴフ語東サハリン方言の語彙調査および、前年度までに採録した口承文芸のテキストに関する聞き直し調査を行った。また、両者はチルウンヴド市で伝統行事であるマス祭に参加、その映像資料を収録し、さらにポロナイスク市で、現地の言語使用状況に関する調査を行った。 また、金子、丹菊および研究協力者の白石英才(フローニンゲン大学助手)の3名は、10月9日-11日にユジノ・サハリンスクで開かれたシュテルンベルグ生誕140年記念研究会にも出席、本研究プロジェクトの経過および成果について金子が、ニヴフ語の音韻分析について白石が発表を行い、また丹菊が音声資料をパソコンによって映像化したニヴフ語学習用の教材をデモンストレーションして、それぞれ好評を博した。 また、中川はこれまでに収録した映像・音声資料を編集し、一般的なブラウザを用いて利用できるニヴフ語学習用のソフト作成を進め、現在試験的なものを完成している。これに関しては次年度の千葉大学バーチャルユニバーシティ用の教材としても試用する予定である。
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