2002 Fiscal Year Annual Research Report
消滅の危機に瀕した言語の言語資料のコンピュータ処理のためのデータ構造・分析ツールの研究
Project/Area Number |
12039213
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松村 一登 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40165866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝沢 直宏 名古屋大学, 大学院・国際言語文化研究科, 助教授 (60252285)
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Keywords | フィールド言語学 / 多言語処理 / コンピュータ / 音声記号 / Unicode / キリル文字 / 音声言語 / ツール |
Research Abstract |
本年度は,昨年度までの研究を発展させるとともに,3年間の研究期間の研究成果を国内外の研究集会で報告したり,出版物として発表することに重点がおかれ,研究協力者も積極的に参画した。 2002年5月下旬,本研究班を代表して,研究協力者の千葉庄寿が,スペインで開かれた国際研究集会「フィールド言語学に置けるリソースとツールに関する国際ワークショップ」に参加し,同研究集会における唯一の日本人発表者として,言語データをXMLとUnicodeによってコンピュータ処理するための統合環境に関する研究発表を行った。 2002年7月下旬〜9月下旬,松村がフィンランドとエストニアに出張し,ウラル系言語の言語資料の収集を行うとともに,フィンランドの言語コーパスセンターのコーパスを利用する機会を与えられ,また,フィンランド国内にある音声言語リソースの統一的なマークアップ方法を研究するプロジェクト集会に参加した。 2002年11月初旬,仙台で開かれた日本言語学会で,松村は研究脇力者の小野智香子と「フィールド言語学者のニーズに合った多言語処理ツールの試み」という研究発表を行い,Unicodeに対応した文字入力方法と,チュクチ・カムチャツカ諸語の基本語彙を使った多言語対応辞書ツールのデモを行った。開発されたフォントとツールは無料で公開されている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 深田淳, 大曽美恵子, 滝沢直宏, 寺島啓子, 荻原由貴子, 寺島佳子: "日本語コーパスからコロケーション情報を抽出するソフトウェアシステム"CASTEL/J2002 Proceedings. 37-40 (2002)
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[Publications] 鈴木麗璽, 小野智香子, 松村一登: "百フィールド言語学者のためのUnicodeツール"文部科学省特定領域研究(A)「環太平洋の『消滅に瀕した言語』にかんする緊急調査研究」. 37 (2003)