2001 Fiscal Year Annual Research Report
西南中国からヒマラヤ地域のチベット系少数言語の記述研究
Project/Area Number |
12039223
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池田 巧 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (90259250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 泰彦 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (50142013)
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Keywords | 川西民族走廊 / 甘孜チベット族自治州 / ムニャ語 / チアン語 / ギャロン語 / トゥージア語 |
Research Abstract |
昨年度にひきつづき西南中国の<川西民族走廊>と呼ばれる地域の言語について,現在までに公表されている調査報告と諸資料を幅広く収集しデータの蓄積に務めた。同地域のチベット系少数言語はヒマラヤからネパールに分布するチベット系諸語と密接な関係があることから、データの参照と一次資料の収集をより充実させるべく研究協力者の長野泰彦国立民族学博物館教授に依頼して平成13年10月より新たに研究分担者となっていただき,調査研究の推進にあたり調整とサポートをお願いした。研究対象の少数言語の一次資料の収集では,研究代表者の池田が2000年7月25日から9月1日まで中華人民共和国四川省甘孜チベット族自治州に赴き,カンディン県にてムニャ語タングー方言を調査し,チベット文化語彙および文法構造の記述研究を行ない,昨年度の現地調査資料の補充と充実に務めた。8月には池田の調査と同時期に海外研究協力者のRandy LaPolla準教授(香港城市大学)が四川省にてチアン語,Marielle Paris 講師(西南民族学院)がギャロン語,戴慶厦教授(中央民族大学)が湖南省のトゥージア語について,それぞれ中国国内にて調査を行なった。いずれも語彙資料および基本的な例文の収集が中心であるが,調査結果は整理ので来た部分よりA03東・東南アジア調整班で編集中の『論集:東・東南アジアの少数言語調査2』に掲載予定。そのほか研究代表者の池田は8月に香港理工大学において,本特定領域研究の活動の概要を紹介する学術講演を行なった。
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