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2000 Fiscal Year Annual Research Report

北タイの消滅の危機に瀕した言語,ムラブリ語の調査研究

Research Project

Project/Area Number 12039238
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)

Research InstitutionReitaku University

Principal Investigator

坂本 比奈子  麗澤大学, 外国語学部, 教授 (20205777)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 梅田 博之  麗澤大学, 外国語学部, 教授 (20014459)
Keywords消滅の危機言語 / ムラブリ語
Research Abstract

2000年8月と2001年2月に現地調査を行い、以下の知見を得ることができた。
1 社会言語学的な問題
(1)調査結果によると、タイのプレー県とナーン県のムラブリ族は婚姻関係を結んでおり、言語的にも同一言語であるといえることがほぼ確実になったので、タイ国内に200数十人いることが判明した。
(2)高齢者がムラブリ語と北タイ語、中年になるとムラブリ、北タイ、標準タイ語、青年以下は標準タイ語と北タイ語は同程度に話せる。プレーにおいては、日常的にはムラブリ語を使用している。また男性にはMong語ができるものも多い。
(3)昨年8月にプレー県に住むほぼ全員が国籍を取得したので、タイの学校教育のカリキュラムに従って学校教育が行われることになり、急速かつ甚大な変化が起こるものと予測される。
(4)プレー県に住む村人全員の戸籍を作成、その写真を撮影した。名前はムラブリ名とタイ名がある。高齢者は複数の名を持つ場合が多い。夫婦の場合、-じいさん、-ばあさんのような形で、同じムラブリ名で呼ばれる夫婦が何組かあった。
2 言語学上の問題
(1)Rischel(1955)による、ナーン県の極小グループとその他に二分する分類が妥当であると思われる。
(2)映像の専門家を同行し、映像による記録を作成した。動植物名や、道具などの記録は画像、映像を残さないと同定が困難であり、かつ、近い将来、物自体が消滅してしまうおそれがあるからである。
(3)調査語彙は約1200語で、その中のタイ語からの借用語には、その発音が古代シャム語と一致するもの、古い北タイ語の語彙、現代の北タイ諸、標準タイ語が認められた。この民族は、古代から、タイ族と密接な関係を保ってきたことが判明した。借用語が多いことは、消滅の危機に瀕した言語に共通する現象である。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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