2000 Fiscal Year Annual Research Report
音声言語処理技術と学習者モデルを用いた語学学習システムの研究
Project/Area Number |
12040104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
中川 聖一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20115893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁科 喜久子 東京工業大学, 留学生センター, 教授 (40198479)
河合 和久 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (10186041)
新田 恒雄 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70314101)
竹内 章 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (00117152)
野澤 和典 立命館大学, 経済学部, 教授 (00164690)
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Keywords | アクセント学習 / イントネーション学習 / ニュース放送 / リスニング / 質問文自動生成 / 誤用例分析 / 日本語読解支援 |
Research Abstract |
日本人の単語アクセントは基本周波数(F_0)の変化として記述されるが、英語の場合、短時間パワーとその時間累積値、F_0、継続時間長、そして母音の音質が関与すると言われている。そのため日本人話者による英単語音声は、音の高低によって強勢/弱勢を生成しようとしていることが観測されている。これらの知見からHMMを用いて強勢/弱勢の自動検出と発音上の癖の推定と視覚化の研究を行なった。特に、1単語音声ごとにアクセント実現上の発声の癖を表現する方法を開発した。また、文強勢音節の検出、イントネーションの自動評定の研究を行なった。単発声毎に癖を表示し、学習者に評価結果を視覚的にフィードバックすることは学習の動機付けになり有用だと考えられる。また、文強勢音節の検出、イントネーションの自動評定の研究も行なった。 字幕付きテレビニュース放送から、語学学習教材を自動的に作成するシステムのプロトタイプを開発した。本システムは、収録したテレビニュース放送とその字幕を元に、語学のリスニングのための教材を作成する。また、単にニュースを再生するだけでなく、コンピュータを利用することの利点として、字幕単位での戻り・先送り、辞書引き、聞き取り問題の自動作成と採点、音声波形とF_0の表示なども可能である。 動的に変化する学習者の理解状態に合致した質問文を出題するために、さまざまな種類の質問文を生成する質問文自動生成機能と,対話履歴や学習者の理解状態などを考慮した対話方略決定機能を用いて、次に提示する質問文を決定する方法を開発した。これにより、中学教科書の物語の英文について、適切な質問文が生成できることを確認した。この他、コーパスを利用した日本語文法練習問題作成、日本語スペルチェッカー、誤用例分析、日本語読解支援システムなどの研究を行なった。
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[Publications] 中川聖一: "科学研究費特定研究(A)「メディア教育利用」"日本音響学会誌. 56・11. 767-770 (2000)
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[Publications] 中村直生: "HMMを用いた英単語単発声からの発音上の癖推定"電子情報通信学会,音声研究会. SP2000-127. 41-48 (2001)
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[Publications] 小林聡: "字幕津付きテレビニュース放送からの語学学習教材の自動作成"電子情報通信学会,音声研究会. SP2000-126. 33-40 (2001)
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[Publications] 黒川和也: "コーパスを利用した日本語機能表現学習教材作成支援"言語処理学会第7回年次大会論文集,言語処理学会. (2001)
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[Publications] 戸次徳久: "構文解析を利用した構文木表示と助詞・助動詞相当句表示、および履歴利用の検討"専門日本語教育. 2. 22-29 (2000)
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[Publications] 國近秀信: "英語長文読解学習のための質問文自動生成機能の実現とその評価"電子情報通信学会論文誌. J83-D-1・6. 702-709 (2000)