2000 Fiscal Year Annual Research Report
フェレットの視覚神経科学研究への応用開発と環境整備
Project/Area Number |
12050228
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小阪 淳 岡山大学, 医学部, 助教授 (40243216)
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Keywords | フェレット / stereotaxic aflas / 脳定位台 / セロイジン / ニッスル染色 / 飼育ケージ |
Research Abstract |
ネコの代替動物としてのフェレットを視覚神経科学の研究に用いるため、岡山大学医学部付属の動物実験施設における専用飼育室の整備を中心に作業を進めた。まず、フェレット専用の飼育ケージを作成するため、ウサギ、ネコのケージの改造を試みた。ウサギの汎用ケージでは、フェレットは容易に逃亡することがこれまでの経験で判明していたので、扉に補強用鍵を取り付けることにより、ケージからの逃亡を防止することができた。現在、ネコ用の流水架台を改造中であるので、平成13年度には、フェレット用の流水架台として使用でき、さらに研究効率を高めることができる予定である。 フェレット-頭の頭蓋標本を作製し、ナリシゲ製ネコ用脳定位台に定位し、基準面を決めた。その上でネコ用定位台がフェレットでも使用可能であることを確かめた。またネコ用口かせ、イヤーバーをそのままフェレットに使用するには大きすぎるので、現在、加工改造を設計中である。 次に、フェレットを神経科学領域で使用するために不可欠な、stereotaxic atlasの作成について経過を述べる。飼育施設、定位台がほぼ準備できたので、フェレット成獣を麻酔下で還流固定し、頭部を離断した、定位台にイヤーバーにより固定し、頭蓋骨を開き脳を露出した。イヤーバーよりの前後への距離をマークして、脳を取り出し4つに分割して再度固定した。脱水後、パラフィンに包埋して連続切片を作成し。ニッスル染色を行った。パラフィン包埋による脳の横断面の連続切片作成では、切片の重なりや染色ムラが大きく、完全で情報量の多い切片作成には注意を要することが判明した。そこで、セロイジンによる包埋がこれらの問題を解決するという助言を頂いたので、現在セロイジン包埋し6ヶ月経過中である。平成13年度には、セロイジン包埋によるフェレット脳の横断と縦断切片にニッスル染色を施すことで連続切片作成の予定である。
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[Publications] Shibuta S,Kosaka J,Inoue T, et al.,: "The influence of the timing administration of thiopentone sodium on nitric oxide-mediated neurotoxicity in vitro"Journal of the Neurological Science. 174. 9-15 (2000)