2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12053214
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
能瀬 聡直 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (30260037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷藤 高子 (森本 高子) 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10311648)
高須 悦子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (30282718)
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Keywords | ショウジョウバエ / 軸索誘導 / 標的認識 / マイオポディア / シナプス / 筋肉 / 神経回路 / 運動神経 |
Research Abstract |
ショウジョウバエ胚の神経筋結合系において、標的認識の際、標的である筋肉細胞がアクチン性の突起(myopodia)を出していることが報告されている。myopodiaは成長円錐との相互作用によりシナプス部に動的に凝集することから、標的認識において重要な構造である可能性が報告されている。しかしながら、その標的認識過程における役割は必ずしも明確ではなかった。そこで本研究においては、標的認識分子カプリシャスの局在とmyopodiaとの関連を解析した。蛍光蛋白質GFPとの融合蛋白質(Caps-GFP)をGAL4-UASシステムを用い特定の筋肉において強制発現させ、共焦点レーザー顕微鏡を用いてその挙動を追った。すると興味深いことに、Caps-GFPは、myopodiaの先端部に集積していた。この結果は標的細胞が突起の先端部に標的認識分子を提示しながら、積極的にシナプス前細胞の成長円錐を探索していることを示唆するものである。Caps-GFPは、myopodiaの先端部への局在は、運動神経が末梢へと伸びていかないミュータントprosperoにおいても起こることから、神経非依存的であることが分かった。さらに、実際に標的認識が、myopodia先端部においておこるかを調べるため、運動神経軸索と筋肉とが最初に接触を開始する瞬間をライブイメージングによって捉えることを試みた。このため、elav-gal4,M12-gal4株を用い、運動神経細胞と筋肉の両方に膜結合型GFPを発現し、その微細構造を可視化した。その結果、確かに、神経筋間の最初の接触がmyopodiaの先端部においておこることを見いだした。以上の結果はシナプス後細胞の方も結合相手の認識過程に能動的に関与するという考え方を支持している。
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[Journal Article] Formin3 is required for assembly of the F-actin structure that mediates tracheal fusion in Drosophila.2004
Author(s)
Tanaka, H., Takasu, E., Aigaki, T., Kato, K., Hayashi, S., Nose, A
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Journal Title
Developmental Biology 49
Pages: 413-425