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2004 Fiscal Year Annual Research Report

逃避運動の生成と学習の神経機構

Research Project

Project/Area Number 12053246
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

小田 洋一  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00144444)

Keywordsマウスナー細胞 / 網様体脊髄路ニューロン / 分節 / 後脳 / 逃避運動 / ゼブラフィッシュ / カルシウムイメージング / キンギョ
Research Abstract

硬骨魚(キンギョ,ゼブラフィッシュ)の後脳に存在する網様体脊髄路(RS)ニューロンは,吻尾軸方向に分節を形成し,しかも同じ形態学的特徴をもつ相同ニューロンが隣接する分節に繰り返される特徴を持つ.分節構造に基づいて配置されたニューロンが相互にどのような結合をして機能的な回路を形成し,運動制御にどのような役割を果たすかを調べた.
1.キンギョの後脳第4分節(r4)に左右一対あってRSニューロンの中で最大の大きさを持つマウスナー(M)細胞とr5およびr6のRSニューロンから細胞内同時記録を行い,M細胞からこれらのRSニューロンへニューロンタイプに対応した機能的な結合があることを見出した.すなわち,後脳の背側に存在するMiD細胞へは同側のM細胞から抑制性結合が存在し,腹側に存在するMiV細胞へは強い興奮性結合が存在する.また,反対側のM細胞からは両側のRSニューロンに興奮性結合があることも見出された.
2.頭部を固定したゼブラフィッシュの耳胞に水流刺激を与えて逃避運動を誘発し,尾の運動を高速ディジタルカメラで計測すると同時に,RSニューロンの活動を共焦点レーザ顕微鏡でカルシウムイメージングするシステム開発し,逃避運動中のRSニューロン活動を観察した.これまで言われていたように早い逃避運動はM細胞の活動を伴うことが確認された.一方,わずかに5ミリ秒遅れて始まるものの,同じような逃避運動がM細胞の活動を伴わずに現れることも見出された.
3.レーザ光を局所照射してM細胞を破壊すると早い逃避運動は完全に消失したが,それでもなお潜時の長い逃避運動が誘発された.2の結果と合わせて,逃避運動回路の多重性が示唆された.
4.M細胞以外にはr6に左右一対存在するMiD3cm細胞が,逃避運動中に活動することが示された.とくに刺激と反対側のMiD3cmには連続発火を反映するカルシウム応答が観察され,逃避運動の後半部の制御に寄与する可能性が示唆された.

  • Research Products

    (3 results)

All 2004

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] Common inputs and different excitability of segmentally homologous reticulospinal neurons in hindbrain2004

    • Author(s)
      Nakayama H, Oda Y
    • Journal Title

      Journal of Neuroscience 24

      Pages: 3199-3209

  • [Journal Article] 後脳の分節構造に基づいたニューロン回路の機能構築2004

    • Author(s)
      小田洋一
    • Journal Title

      蛋白質 核酸 酵素 49

      Pages: 486-492

  • [Journal Article] 魚の逃避運動の制御と学習の神経機構2004

    • Author(s)
      小田洋一
    • Journal Title

      Molecular Medicine 41

      Pages: 1109-1119

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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