2000 Fiscal Year Annual Research Report
高分子鎖のモレキュラーダイナミクス-高次構造の第一原理設計を目指して-
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12127206
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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| Research Institution | Yamaguchi University |
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Principal Investigator |
山本 隆 山口大学, 理学部, 教授 (00127797)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 進 山口大学, 核融合科学研究所・理論シミュレーションセンター, 助手 (30280598)
浦上 直人 山口大学, 理学部, 助手 (50314795)
野崎 浩二 山口大学, 理学部, 助手 (80253136)
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| Keywords | 高分子結晶化 / 分子シミュレーション / 一次核形成 / 結晶成長 / 分子鎖の折り畳み / 界面秩序化過程 / モレキュラー・ダイナミクス |
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| Research Abstract |
巨大な高分子鎖が折り畳まれながら結晶的秩序を形成する過程、特にその微視的な様子は極めて多様で複雑である。我々は、コンピュータ・シミュレーション(分子シミュレーション)を用いて、高分子結晶化における基礎的な分子ダイナミクスを明らかにすることを目指して以下のような研究を行っている。
1.真空(あるいは貧溶媒極限)での結晶化
最も単純な結晶化条件は、静置化での真空(すなわち溶媒の存在しない状態)からの結晶化である。我々は既に、一分子鎖が成長界面に吸着し、折り畳み結晶化を示す過程を明らかにした。現在、複数の高分子鎖を順次界面に吸着させ、定常的な成長過程を再現することを目指している。
2.溶液からの結晶化
現実的な溶液成長過程を再現するには、セグメント間の強い引力を遮蔽し、ランダム鎖が十分に広がった形態を持つようにしたい。我々は、離れたセグメント間の引力を遮断することにより、近似的に遮蔽を取り入れた計算を行った。より直接的なシミュレーションを行うために、短鎖分子からなる溶媒中に置かれた高分子鎖に対して、同様の結晶化過程の計算を行っている。
3.融液からの結晶化
現在、重合度100の分子鎖80本の系を用いて、融液からの結晶化の計算を行っている。すなわち、二つの結晶成長界面に挟まれた領域に高分子鎖80本の融液を配置し、高温でのランダム状態から結晶化温度へ急冷したときの秩序化の様子を調べている。予想されたように、融液状態では高分子鎖の秩序化は極めて緩慢で、未だ折り畳み結晶化を明確に捕らえていないが、固液界面の様子、局所的な分子間秩序、界面への吸着分子鎖の形態などを中心に調べている。
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[Publications] G.Z.Li,T.Yamamoto,K.Nozaki,and M.Hikosaka: "Stidies on morphology of single crystals of ladder-like polyphenylesilsesequioxane (PPSQ) by polarized optical microscopy"Macromolecular Chemistry and Physics. 201. 1283-1285 (2000)
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[Publications] S.Fujiwara and T.Sato: "Structure formation of a single polymer chain. I : Growth of trans domains"J.Chem.Phys.. (in print).
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[Publications] M.Naiki,T.Kikkawa,Y.Endo,K.Nozaki,T.Yamamoto,T.Hara: "Crystal ordering of α phase isotactic polypropylene"Polymer. (in print). (2001)
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[Publications] T.Shimizu and T.Yamamoto: "Melting and crystallization in thin film of n-alkanes : A molecular dynamics Simulation"J.Chem.Phys.. 113. 3351-3359 (2000)
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[Publications] H.Z.Li and T.Yamamoto: "The surface-ordered phase of n-nonadecane : A molecular dynamics simulation"J.Chem.Phys.. (in print). (2001)
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[Publications] S.Fujiwara and T.Sato: "Molecular Dynamics Simulation of Chain-molecule Systems -Distribution of Conformational Defects-"Prog.Theor.Phys.Supplement. 138. 342-347 (2000)
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[Publications] K.Nozaki and M.Hikosaka: "Crystallization Processes in Fats and Lipid Systems"Macel Dekker, New York. 26 (2001)
