2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12128205
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
川合 真紀 理化学研究所, 表面化学研究室, 主任研究員 (70177640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 浩之 理化学研究所, 表面化学研究室, 研究員 (80300862)
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Keywords | 水分子 / 凝集体 / 氷表面 / 水素結合 / 吸着 / 反応 / 大気化学 / 振動分光 |
Research Abstract |
本年度は、当研究領域の新たなコンセプトの創出を目標に、さまざまな角度から研究を進めた。その中で走査プローブ顕微鏡を用いた実験から、水分子は、凝集することによって、水分子自身の反応性を高めていることを見出した。すなわち、水分子間にできる水素結合が、反応促進に寄与しているものと考えられる。実験では、真空中に置いた清浄表面を、異なる分圧の気体水分子に露出し、表面での反応性の違いを測定した。これによれば、表面に水が凝集する分圧を境に、水分子の反応性が著しく変化した。原因としては、水分子間にある水素結合が分子内の酸素-水素間の化学結合を弱める働きをすることに加え、水分子解離片H^+,OH^-の水中での高い移動度が、反応を促しているものと考えられる。この現象は、今回の実験で用いたような気相/固相間の不均一系で、より顕在化するものと推測されるが、水凝集体の反応における本質的な要素の一つであると考えられる。これらの成果は、近く論文誌へ投稿される。 また、研究の別なアプローチとして、水分子間の相互作用だけではなく、有機分子の分子間相互作用と反応性についても研究した。なかでも、金属触媒表面(Pd表面)における不飽和炭化水素の水素化反応では、吸着反応分子が高密度になることで始めて出来る自己反応活性層が必要であることを見出した。この成果の一部は、既に論文誌へ投稿され、編集者より好意的な評価を得ており、近く受理されるものと思われる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] H.S.Kato, J.Noh, M.Hara, M.Kawai: "An HREELS Study of Alkanethiol Self-Assembled Monolayers on Au(111)"The Journal of Physical Chemistry B. 106・37. 9655-9658 (2002)
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[Publications] J.Noh, H.S.Kato, M.Kawai, M.Hara: "Surface and Adsorption Structures of Dialkyl Self-Assembled Monolayers on Au(111)"The Journal of Physical Chemistry B. 106・51. 13268-13272 (2002)
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[Publications] S.Katano et al.: "Scanning Tunneling Microscopy and Near Edge X-ray Absorption Fine Structure Studies of Adsorption of Trans-2-butene on Pd(110)"Japanese Journal of Applied Physics. 41・7. 4911-4915 (2002)
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[Publications] S.Katano et al.: "Adsorption Structure of 1,3-butadiene on Pd(110)"Surface Science. 502-503. 164-168 (2002)
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[Publications] T.Komeda, et al.: "Lateral Hopping of Molecules Induced by Excitation of Internal Vibration Mode"Science. 295. 2055-2058 (2002)
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[Publications] Y.Kim, T.Komeda, M.Kawai: "Single-molecule reaction and characterization by vibrational excitation"Physical Review Letters. 89・12. 126104(1)-126104(4) (2002)
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[Publications] S.Machida, et al.: "Electronic and Vibrational Sates of Cyclopentene on Si(100)(2x1)"The Journal of Physical Chemistry B. 106・7. 1691-1696 (2002)