2000 Fiscal Year Annual Research Report
骨系統疾患における軟骨骨化制御に関する研究-軟骨無形成症の病態解明・治療開発
Project/Area Number |
12137206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
清野 佳紀 岡山大学, 医学部, 教授 (80028620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 良孝 岡山大学, 医学部附属病院, 医員
井上 勝 岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (20253023)
田中 弘之 岡山大学, 医学部, 助教授 (80231413)
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Keywords | FGFR-3 / PTHrP / stat-1 / 軟骨細胞 |
Research Abstract |
骨の成長にとって最も重要と考えられる成長軟骨の異常の詳細を明らかにすることは小児の成長、健全な成人の骨の形成には必須のことであるが、この領域の知識は未だに非常に乏しい。軟骨細胞の増殖分化の分子機構を明らかにするため、増殖分化異常である軟骨無形成症およびその関連疾患をモデルの一つとして、その病態の解明に取り掛かった。様々な重症度を示す軟骨無形成症の関連疾患はFGFR-3の恒常的活性化変異であり、その活性化の度合いと臨床上の重症度は良く相関する。これらの変異FGFR-3を作成し、2種の軟骨細胞(ATDC5、CFK2)に強制発現させ様々な事象を観察した。本年度の成果は、(1)PTHrPの発現はFGFR-3の活性化が高度であるほど低下しており、PTHrPの補充によって軟骨細胞の分化異常は回復すること(2)恒常的に活性化されたFGFR-3はstat-1を活性化し軟骨の分化異常を惹起していること(3)dominant negative stat-1は正常な軟骨細胞に分化異常を惹起することができること、などが明らかになったことである。また、より再現性の良好なシステムのためにadeno virusベクターにこれら変異FGFR-3を組み込むことに成功し、in vitroの解析のみならず、軟骨の器官培養系での検討も開始した。 一方、骨形成のマスター遺伝子であるcbfa1についてもin vivoの系において強力な転写調節因子を同定しており、今後はその因子によるcbfa1転写調節の詳細を、in vivoで明らかにしていく。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Takako Miyamura: "The effects of bone marrow transplantation on X-linked hypophosphatemic mice."J.of Bone and Mineral Research. 15. 1451-1458 (2000)
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[Publications] Keiko Kinuta: "Vitamin D is an important factor in estrogen biosynthesis of both female and male gonads."Endocrinology. 141. 1317-1324 (2000)
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[Publications] Shinsuke Ninomiya: "A novel mutation(296 del G) of the SOX9 gene in a patient with campomelic syndrome and sex reversal "Clinical Genetics. 58. 224-227 (2000)