2001 Fiscal Year Annual Research Report
スフィンゴ脂質による生体膜ドメイン形成と多機能シグナリング
Project/Area Number |
12140101
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
五十嵐 靖之 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (70091965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 克孝 三菱化学生命科学研究所, 所長 (80072974)
小堤 保則 京都大学, 生命科学研究所, 教授 (70205425)
平林 義雄 理化学研究所, 神経回路メカニズム研究グループ, 上級研究員 (90106435)
清水 孝雄 東京大学, 医学部, 教授 (80127092)
西島 正弘 感染症研究所, 細胞化学部, 部長 (60072956)
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Keywords | スフィンゴ脂質 / 糖脂質 / セラミド / スフィンゴシン1-リン酸 / シグナル伝達 / アポトーシス / 細胞膜ミクロドメイン / 細胞内脂質輸送 |
Research Abstract |
平成12年度から開始された特定領域研究(B)「スフィンゴ脂質による生体膜ドメイン形成と多機能シグナリング」の5つの班の研究は、それぞれの班の計画に基づいて順調に遂行されており、13年度1年間の成果としてFASEB, JCB, JBCなどを中心に20報以上が上梓されている。また班の研究連携もトランスジェニック動物や細胞を用いリン酸受容体遺伝子を供給した五十嵐班などを中心に研究班ネットワークをつくって具体的な研究テーマでの協力として行われている。領域研究の遂行にあたってその支障となるような大きな問題点を強いてあげれば、各計画研究班が北海道から九州まで分散しているために、日常的な交流が困難な点があげられる。その弱点を補うために、総括班の独自活動として頻繁に研究会を開いた。今年は、11月に参加者100人規模の公開シンポジウムを東京で成功させ、更に生化学会でのスフィンゴ脂質シンポジウムの開催等を通して各班の情報の交換、共同研究への話し合いをもった。また特記すべきこととして、こうした公開班会議やシンポジウムの講演者を中心に「蛋白質・核酸. 酵素」の特集号『マイクロドメインの形成と細胞のシグナリング-スフィンゴ脂質の新しい生物機能』を企画し、2002年3月出版した。これを一つの大きな成果として、今後の班員間の共同研究のあり方を模索し、更には班員以外の関連研究者との連携を深めていきたい。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kazuya Kabayama: "Suppression of Integrin Expression and Tumorigenicity by Sulfation of Lactosvlceramide in 3LL Lewis Lung Carcinoma Cells"The Journal of Biological Chemistry. 276(29). 26777-26783 (2001)
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[Publications] Seiichi Tagami: "Ganglioside GM3 Participates in the Pathological Conditions of Insurin Resistance"The Journal of Biological Chemistry. 277(5). 3085-3092 (2002)
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[Publications] Kimura T.: "Sphingosine 1-phosphate may be a major component of plasma lipoproteins responsible for the cytoprotective actions in human umbilical vein endothelial cells"The Journal of Biological Chemistry. 276(34). 31780-31785 (2001)
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[Publications] Ohmori T.: "G(i)-mediated Cas tyrosine phosphorylation in vascular endothelial cells stimulated with sphingosine 1-phosphate : possible involvement in cell motility enhancement in cooperation with Rho-mediated pathways"The Journal of Biological Chemistry. 276(7). 5274-5280 (2001)
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[Publications] Yasuda S.: "A novel inhibitor of ceramide trafficking from the endoplasmic reticulum to the site of sphingomyelin synthesis"The Journal of Biological Chemistry. 276(47). 43994-44002 (2001)
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[Publications] Takayuki Kohno: "N-glycans of Sphingosine 1-phosphate Receptor, Edg-1, Regulate Ligand Induced Receptor Internalization"FASEB Journal. (in press). (2002)
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[Publications] 五十嵐靖之 他編: "マイクロドメイン形成と細胞のシグナリング:スフィンゴ脂質の新しい生物機能"共立出版株式会社. 258 (2002)