2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12143101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 亀代次 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (80144450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 睦夫 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00037342)
山泉 克 熊本大学, 医学部, 教授 (70107093)
安井 明 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60191110)
小川 英行 岩手看護短期大学, 教授 (70028207)
花岡 文雄 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (50012670)
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Keywords | DNA損傷 / DNA修復 / 色素性乾皮症 / ノックアウトマウス / 転写 / リン酸化 / ユビキチン化 / 突然変異 |
Research Abstract |
総合班会議を平成12年9月13日と平成13年3月13日に開催し、計画班員が成果を発表し、総括班評価委員の評価を受けた。平成12年10月20日には、計画研究班員のみによる計画班会議を開催し、本年度の研究計画を班員間で検討した。平成12年9月12日〜14日にWorkshop "DNA Repair and Mutagenesis 2000"を仙台市で開催した。本年度の研究成果として、田中は、転写と共役したDNA修復に関与する新規蛋白質XAB2が大きな蛋白質複合体に含まれることを見つけ、そのコア複合体をFLAG-tag法を用いて精製した。XAB2遺伝子をノックアウトしたマウスは着床前に胎児致死となることを示した。安井は、塩基損傷チミングリコールを取り除くグリコシラーゼ遺伝子mNthIのノックアウトマウスを作成した。山泉は、ヒト複製後修復に関与するhRAD18遺伝子を単離した。また、浸透圧ストレスによるp53の活性化にp38MAPKの活性化が必須であり、p53のセリン33のリン酸化が重要であることを明らかにした。菅澤は、XPC-HR23Bは損傷によって誘起されるDNA構造の歪みを認識して結合すること、その後の過程で損傷が実際に存在することを改めて確認するステップがあることを示唆した。塩見は、supF遺伝子の自然突然変異頻度が、Xpgマウス由来細胞では正常マウス由来細胞に比べ約3倍高く、特にA:TからC:Gへのトランスバージョンが増加していることを見いだした。益谷は、色素性乾皮症バリアント群の遺伝子産物であるヒトDNAポリメラーゼηの組換え蛋白質を作成し、それが紫外線損傷であるシクロブタン型ピリミジンダイマー(CPD)を効率良く乗り越えられることを明らかにした。松永は、ゲノム全体の修復に働くp48とp127サブユニットからなるDDBヘテロダイマーを精製し、CPDの基質を用いたときにのみDDBによる切断効率の促進が見られることを明らかにした。池島は、相補的な配列をもつヘアピン型オリゴヌクレオチドが標的DNAと複合体を作製することを明かにした。ヒトミスマッチ修復蛋白質hMutSαはこの複合体と結合したが、相補配列に挿入した塩基-塩基ミスマッチとは結合の特異性を示さなかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nakatsu,Y.: "XAB2, a novel tetratricopeptide repeat protein, involved in transcription-coupled DNA repair and transcription"J.Biol.Chem.. 275. 34931-34937 (2000)
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[Publications] Okano,S.: "Cellular responses and repair of single-strand breaks introduced by UV damage endonuclease in mammalian cells"J.Biol.Chem.. 275. 32635-32641 (2000)
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[Publications] Tateishi,S.: "Dysfunction of human Rad18 results in defective postreplication repair and hypersensitivity to multiple mutagens"Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 97. 7927-7932 (2000)
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[Publications] Sugasawa,K.: "A multi-step damage recognition mechanism for global genomic nucleotide excision repair"Genes Dev.,. (in press).
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[Publications] Masutani,C.: "Mechanisms of accurate translesion synthesis by human DNA polymerase n"EMBO J.. 19. 3100-3109 (2000)
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[Publications] Wakasugi,M.: "DDB stimulates the excision of cyclobutane pyrintidine dimers in vitro in concert with XPA and RPA"J.Biol.Chem.. (in press).