2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヌクレオチド除去修復による遺伝情報維持と細胞機能制御機構
Project/Area Number |
12143207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
菅澤 薫 理化学研究所, 細胞生理学研究室, 先任研究員 (70202124)
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Keywords | ヌクレオチド除去修復 / 色素性乾皮症 / XPC-HR23B複合体 / DNA損傷認識機構 / ピリミジン二量体 / コビキチン化 |
Research Abstract |
ヌクレオチド除去修復(NER)における損傷認識因子であるXPC-HR23B複合体の種々のDNA損傷に対する結合を、ゲルシフト法により定量的に解析した。その結果、xpc-HR23Bは損傷の種類によって結合親和性が大きく異なることがわかった。数塩基の小さなバブル構造に対して損傷非依存的に結合できることと併せて、XPC-HR23B複合体は損傷自体を認識するのではなく、DNAの構造上の歪みを認識して結合することが強く示唆された。しかしながら、損傷を含まないバブル構造を基質として用いた場合にはNER機構によるオリゴヌクレオチドの切除が起こらないことから、XPC-HR23Bの結合とは別に損傷塩基の存在を確認する機構が働いていることが証明された。また、紫外線によって生じるシクロブタン型ピリミジン二量体(CPD)の無細胞NER系における修復効率はXPC-HR23Bの結合親和性から期待されるよりも高く、損傷の種類によってはXPC-HR23B以外の因子が最初の損傷認識を行なっている可能性が示唆された。以上のことから哺乳類のNERにおける損傷認識は複数のステップをふんで行われることが明らかになり、これが巨大なゲノム中に生じたDNA損傷の効率的な認識に寄与しているものと考えられる。一方、XPC-HR23Bと協調して損傷認識を行なう因子の存在を想定して、XPCをbaitとした酵母2ハイブリッド法によるスクリーニング、およびHAやFLAGタグを融合したXPCを過剰に発現する細胞株の単離を行なった。また、紫外線などによって細胞にDNA損傷を与えた際に、XPC蛋白質がユビキチン化を含む翻訳後修飾を受けることを見いだし、その意義について現在解析を進めている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Sugasawa,K. et al.: "A multistep damage recognition mechanism for global genomic nucleotide excision repair"Genes & Development. 15(in press). (2001)
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[Publications] Kusumoto,R. et al.: "Diversity of the damage recognition step in the global genomic nucleotide excision repair in vitro"Mutation Research. (in press). (2001)
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[Publications] Winkler,G.S. et al.: "Novel functional interactions between nucleotide excision DNA repair proteins influencing the exzymatic activities of TFIIH,XPG, and ERCC1-XPF"Biochemistry. 40. 160-165 (2001)
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[Publications] Yamane,K. et al.: "Retinoblastoma susceptibility protein,Rb, possesses multiple BRCT-Ws, BRCA1 carboxyl-terminus-related W regions with DNA break-binding activity"Oncogene. 19. 1982-1991 (2000)