2002 Fiscal Year Annual Research Report
XPG欠損マウスを用いたヌクレオチド除去修復と塩基除去修復の相互作用の解析
Project/Area Number |
12143208
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
塩見 忠博 独立行政法人, 放射線医学総合研究所・低線量生体影響プロジェクト, 研究員 (40162573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 雅彦 独立行政法人, 放射線医学総合研究所・放射線障害研究グループ, 研究員 (30270614)
高萩 真彦 独立行政法人, 放射線医学総合研究所・低線量生体影響プロジェクト, 研究員 (30260235)
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Keywords | ヌクレオチド除去修復 / 塩基除去修復 / 色素性乾皮症G群 / 疾患モデルマウス / 老化 |
Research Abstract |
変異Xpg cDNA (D811A、D811stop)あるいはコントロールとして正常Xpg cDNA断片並びにゲノムXpg遺伝子断片を用いて3種類のターゲディングベクターを作製した。これらのターゲティングベクターをマウスES細胞に導入し、相同組み換えにより変異が導入されたクローンを選び出した。さらにこれらの変異をホモに持つ細胞株を作製し、紫外線に対する感受性を調べた。正常Xpg cDNA断片と置き換えた細胞は、正常細胞と同程度に紫外線抵抗性になることから部分的にcDNA断片で置き換えたXpg遺伝子は正常に機能することがわかった。D811stopをホモに持つ細胞は紫外線に対して高感受性を示した。D811Aをホモに持つ細胞も、D811stopほどではないが紫外線に対し高感受性を示した。このことからそれぞれの変異が細胞内で表現されていることが確認された。個体レベルでの表現型を確認するため、これら3種類のES細胞からマウス個体を作製し、それぞれのホモ個体を得た。D811stopをホモに持つ個体は、成長阻害が認められ誕生後30日目までに大部分のマウス(90-95%)が死亡した。これを生き延びたマウスも以後の成長が阻害され3-4ヶ月以内に死亡した。すなわちD811stop変異は、個体に重篤な影響を与えることがわかった。D811A変異をホモに持つ細胞は紫外線高感受性を示したが、この変異をホモに持つ個体は、野生型マウスと遜色ない生長並びにライフスパンを示し、個体への影響は認められなかった。これで、これまでに樹立した2系統と合わせて4系統の異なった変異を有するXpg変異マウス系統を樹立することが出来た.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Kito, S., Noguchi, Y., Ohta, Y., Ohhata, T., Abe, M., Shiomi, N., Shiomi, T.: "Evaluation of Developmental Competence of Vitrified-warmed Early Cleavage Stage Embryos and their Application for Chimeric Mouse Production"Experimental Animals. 52(2)(In press). (2003)